おもてなし不要⁉フランスのホームパーティー事情ベスト5
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- フランス在住の各専門分野に精通した日本人女性ライターが、フランスの今をお伝えします。
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Question
フランス人宅のホームパーティーへお呼ばれされたのですが、初めて参加するので何かと不安です。
フランスのホームパーティーで当たり前の事や、ルールがあれば教えてください!
satou さん 愛知県 30代 OL
教えて、先生!
みんなは、フランスのホームパーティー事情を知ってる?
社交ダンスなんて始めちゃうんじゃない⁉
普通の家庭ではそんなホームパーティーはしませんヨ!
じゃあ、皆仮面をつけてキラッキラな衣装を着てくるとか⁉
ちなみに、フランスのホームパーティーはこんなカンジ!
- オモテナシは不要
- 開始時刻には遅れるのがマナー
- 飲食は持ち寄りで OK
この記事は【5分】でササ―ッと読めマース
今回は、私の経験を踏まえてフランスのホームパーティー事情をご紹介します!
Contents
第5位:オモテナシ不要
掃除しなきゃ、料理や飲み物はどうしよう、あたふたあたふた(汗)
日本で友人を家に呼ぶとなると、やはりこうなってしまいますよね。
ちょっと気合の入った女子会なら、テーブルセッティングにこだわったり、お花を飾ったり…
準備に走り回ってしまう事もあるのではないでしょうか?
気遣いいらず
そんな経験から、「家でパーティーするのは苦手」と感じている方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、フランス流ホームパーティーでは、そんな気遣いは不要なのです!
それでは、より詳しくフランスのホームパーティー事情をご紹介します♪
第4位:飲食は持ち寄りで OK
まず食べ物や飲み物ですが、基本的にフランスでは持ち寄りスタイルです!
と言っても、事前に誰が何を持ってくるなんて打ち合わせはありません。
そのため、ワインばかりで食べ物がない、逆に食べ物ばかりで飲み物が尽きた…なんてことがしょっちゅう(笑)
それも笑って済ませ、後から来る人にちゃっかり買い出しを頼んでしまうのがフランス人なのです◎
気をはらずにいられる
もちろん、かしこまったホームディナーのように、ホスト側が準備を整えておく場合もありますよ。
でも、それは特別な場合のみ。
普段行う友達同士のパーティーでは、招待する側が全ての段取りを整えるようなおもてなしは不要なのです!
だからこそ、気を張らずにお互いの家を行き来できるのでしょうね♪
第3位:開始時刻に遅れるのがマナー
「じゃあ今日の夜、20時からスタートね」と、パーティーの開始時間を皆に連絡しました。
さて、あとは開始時間を待つだけ!
19:50…まだ10分前なので誰も来ません。
19:55…5分前なんだし、そろそろ誰か来てもいいんじゃない?
20:00…開始時刻、まだ誰も来ません。
そして、遅れるという連絡も誰からも来ていません。
30分遅れるのが基本
そこから5分、10分が経過し、自分が伝えた日付が間違っていたんじゃないかと思う頃、やっと一組目が登場します。
そう!時間に遅れてやってくる!それがフランス流なのです!
地域差はあるかもしれませんが、私が住んでいる南フランスでは、基本的に30分程遅れて集まるのが普通です◎
フランス流のマナー
実は、開始時刻ぴったりに到着する事は、フランスでは失礼にあたるのです。
それを知らずに、日本人的気質を発揮して開始5分前に着いてしまった時は、それはそれは友人から驚かれました。
人数増減は当たり前
そして、想定していたのより人数が増減するなんて当たり前。
「行くって言ったけど行けなくなっちゃった」というパターンに始まり、「あなたに紹介したかったから、連れてきたよ」と、全く見知らぬ人が増えていたりします。
また、「ちょっと遅れるけど、3時間位したら行くね。もしお開きになってたら教えて」なんて、「ちょっと遅れる」レベルを超えているようなこともあります。
電車やバスも時間通り来ない国フランスなので、国民性もそういうことなんだと思います。
第2位:パーティーの前のガイドツアー
フランスのホームパーティーに初めて参加した時に驚いた事があるのですが。
ホストに挨拶をして持ち寄ったものを渡し、荷物を置いた私。
さあ、パーティーの始まり!かと思いきや⁉
家のガイドツアー
いきなり、家のガイドツアーが始まってしまいました!
ここがリビング、ここがキッチン、ここがお手洗い・・・と、家主が皆に見せて回るんです。
さらには、「ここが寝室」と寝室まで見せてくれます(笑)
人の家では無闇にドアを開けたりしてはいけない、という教育を受けた私はこの習慣が信じられませんでした…
どうやらフランスでは、招待したからには家の間取りを全て見せることが、心を開いているといった意味につながるのだそうです。
冷蔵庫開け放題
また、オープンなのは寝室だけではありません。
冷蔵庫も、皆好き勝手に開けていきます。
日本の場合だと「冷蔵庫から好きに取っていいよ」と言われても、よほど気心が知れた間柄でないと遠慮してしまうのが普通ですよね。
でもフランスでは、飲み物や食べ物など欲しいものが冷蔵庫に入っている場合、各々好きなように取っていくのです!
リラックスしすぎ⁉
また、生野菜を持ってきて「これからサラダ作るからキッチン貸して」という人まで現れる始末。
日本人からすると、リラックスするにしてもリラックスしすぎなんじゃないのと言いたくなってしまいますが、フランスではこれが当たり前。
慣れてしまえば、なかなか心地イイのがフランス流ホームパーティーです◎
第1位:ホームパーティーも体力勝負
日本でホームパーティーをする場合、ある程度時間が経ったら帰るタイミングを計りがちですよね。
あまり早く帰るのも悪いけれど、長居しすぎるのも・・・とついつい考えてしまいます。
ですが、フランスのホームパーティーでは、おそらく誰もそんなことは考えていません。
それに加えて、日本人的感覚からすると、ものすごく長く感じます。
始まりから終わりまで
ランチタイムを一緒にする場合、大体11時頃から集まり始め、終了は17時近くになります。
夜に飲もうという場合は、19時くらいから始まり、何となく最後の人が帰るまで、もしくは家主が眠いと言い出すまで続くんです!
だいたい、夜中の2~3時になっている、なんてことはよくあるんですよ!
さっさと切り上げる
みんな好きな時間に来る分、帰る時間も自由気まま。
ふと気づくと人数が減っていて、「さすがにもう眠いな~」という雰囲気が漂い始めた頃が終了の合図です。
帰るタイミングを逃しているとずっと帰れないので、「そろそろ」と自分で思ったらさっと切り上げるのもコツ♪
まだまだ盛り上がってる最中に帰ったところで、怒る人なんて誰もいません◎
番外編:招待する側が一番長い
逆に、自分が招待する側だと大変です。
「じゃあそろそろお開き」と言ってから、完全に終わるまでにはゆうに1時間はかかると思ってください!
「そろそろお開きね」という流れから、すぐに全員がサッと帰ることは滅多にありません。
フランス文化の根本
まだまだ話が尽きないという雰囲気で、荷物をまとめながらひと喋り、玄関付近でひと喋り!
さらには、家の前で各々解散する前にまたひと喋りと、だらだらと続いてしまうんですよね。
自分の意見を言う、お互いに考えを話して分かり合う。
フランス文化の根本部分を、思わず感じられる瞬間にも思えます。
実際は、ただのおしゃべり好きでしょうけどね!(笑)
さいごに
日本とは真逆の、フランス流のホームパーティー。
気張ったおもてなしが必要なくて気楽ではあるものの、色々面くらってしまうことも多いのは仕方ありません。
ですがそこは、郷に入ったら郷に従え。
違いに戸惑って、ハラハラやイライラしていたらもったいない話です。
どうせなら自分もフランス人になったつもりで、思いっきりホームパーティーを楽しみましょう!