パックスが主流!?フランス人が結婚しない理由ベスト8
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Contents
フランス人が結婚しない理由とは
フランス人との交際は日本人とは異なることばかりばかりで少し戸惑ってしまうこともありますよね。
フランス人が結婚に対して感じていることなど先に知っておくことで、あなたがパートナーと話し合いをする際、考え方のギャップを最小限に抑えられます。
私もフランス人彼の結婚に対する考えを聞いた時、少しショックを受けましたが、あらかじめフランス人の結婚に対する価値観を知っていたので、スムーズに相手の考えを受け止めることができました。
この記事では、そんな私が感じた、フランス人が結婚という選択をしない理由をベスト8でまとめました。
最後まで読むと、「フランス人の彼が結婚に対して何を考えてるかわからない!」という疑問がなくなります。
パックスという制度とフランス人の結婚に対する考え方を一緒に見ていきましょう!
- フランス人カップル2組に1組は結婚しません!
- 伝統的な価値観にとらわれないカップルの形
- フランス人にとって結婚はお金と時間の無駄…?
この記事は3分で読めます。ぜひ最後まで楽しんでいってください!
第8位:結婚することが当たり前ではない
自分の周りを見回してみると、結婚しているカップルがほとんどいません。
具体的には彼の両親、祖父、叔父、いとこ...全てを挙げることはできませんが結婚していないカップルばかりです。
日本では、両親は結婚しているもので、祖父母ももちろん、子供がいて結婚していないカップルはむしろ珍しいですよね。
しかしフランスのは結婚していないけど子供がいるカップルは全く珍しくありません。
そして、このように結婚することが普通ではない環境で育てば、結婚が当たり前とは考えませんよね。
周りからのプレッシャーは存在しない
日本では、ある程度の年齢になると周りの友人が結婚し始めたり、子供が生まれたり、また親からの「あなたはいつ結婚するの??」というプレッシャーがありますよね。
しかし、結婚することが当たり前ではないフランスでは周りから結婚に対する催促などされることはないんです。
逆に、結婚する時に「本気?!」と驚かれることの方が多かったりもします...。
第7位:共働きが当たり前
日本では、「結婚して彼女に専業主婦になって家庭を支えて欲しい!」「結婚したら、仕事辞めて家事育児頑張る!」と考える方がいまだにいますよね。
これをきっかけに結婚するカップルもいるのではないでしょうか?
女性の社会進出が日本よりも進んでいるフランス。
「男性は外で働いて、女性は家事育児」という考えは古く、女性も外で働くのが普通です。
それに加え、フランスは物価の高い国で、結婚してもしなくても共働きが必然的に求められます。
このように、お互いが自立をしていれば、結婚をするという伝統的な形にこだわる必要はないですよね。
第6位:フランスは離婚率が高い
フランスでは、結婚したカップルの半数近くが離婚すると言われています。
それほど離婚率が高く、子供時代に自分の両親が離婚したというフランス人によく出会います。
中には、離婚をする際に揉めている両親の姿を見た人も珍しくはなく、そのような姿を見ているとあまり結婚に対して良い印象は持てないことはよく分かりますよね。
男女の愛がなくなったら終わり
日本では、例えば結婚して子供が生まれたら、カップルというよりむしろ「お父さんお母さん」になってしまうという傾向がありますよね。
そして、もう夫婦仲は冷え切っていたとしても、「子供がいるから今はこのままで」と現状維持をする方も多く見られます。
しかし、フランスは「愛の国」です。家族であることよりも、まずカップルであることを大切にするフランス人は、「子供がいるから今は離婚しない」とはなりません。
カップルの間に男女の愛がなければ終わりなのです。
第5位:パックス-充実したパートナーシップ制度
フランスには結婚とは別に、政府に認められたパートナーシップ制度PACS「パックス」が存在します。
パックスとは、1999年に制定された、事実婚と結婚の間のようなパートナーシップ制度です。
全体の半数近くのフランス人カップルが結婚ではなくパックスを締結しています。
身近な例で言えば、彼の母親とステップファーザー、彼のお姉さん、おじさん、お祖父さんまでみんなパートナーと結婚ではくパックスを締結しています。
事実婚と何が違うの?
事実婚といえば、婚姻届を出していないけど夫婦同然として生活しているカップルというイメージでしょうか。
ただ事実婚カップルには、結婚しているカップルのような保障がないですよね。あくまで行政上ではお互いは赤の他人として扱われます。
事実婚と比べて、パックスは社会保障や財産の関係等、結婚とほぼ同じ権利を得られ、かつ締結するのも解消するのも手続きが簡単というメリットが存在します。
これによって、結婚をするより簡単なパックスを締結するカップルが多く存在するのです。
第4位:セレモニーへの無関心さ
結婚と言ったら結婚式のセレモニーを想像しますよね。なんと第4位はその「セレモニーをしたくないから」という理由です。
彼のお姉さんもそれが結婚をしたくない一つの理由だと言っていました。
「結婚だけしてセレモニーはしなかったらいいのでは?」と個人的には思うのですが、お祝い事が大好きなフランス人にとっては、セレモニーは結婚したら絶対に通らなければいけない道なのかもしれませんね。
第3位:時間と労力の無駄
フランスでは、結婚するにしても離婚するにしてもたくさんの時間と労力を要します。
それをめんどくさいと感じて結婚を選ばないカップルがたくさんいます。
結婚の場合
結婚する際日本では、婚姻届を役所に提出し受理されれば結婚、という割と簡単な流れですよね。
まずフランスでは婚姻届だけでなく、複数の書類の提出が求められます。それも即日で手に入る書類だけではないので時間を取られます。
必要な書類が揃ったら、役所にそれらを提出するのですが、それだけではまだ結婚はできません。
10日間、役所の掲示板に張り出され、自分たちの婚約に異議申し立てがないかを確認します。
その後、特に問題がなければ、市役所にて誓約を行い、結婚が完了します。
ここでも証人が必要だったりと、準備することが本当にたくさんあり、婚姻が成立するまでに、数ヶ月かかることもあります。
離婚の場合
離婚はもちろん結婚よりも大変です。
フランスでの離婚は必ずお互いに弁護士を立てなければいけなく、離婚しようと思ってすぐできるものではないのです。
裁判所に出向かなければいけない場合もあり、2〜3ヶ月は要すと言われています。
別れたいのにすんなり別れられず、結局争いごとをしながら、長期に渡って離婚の手続きをするのはやはり苦痛ですし、できるならしたくないですよね。
第2位:お金の無駄
役所で婚姻の申し出をすること自体にはお金はかかりません。しかし、セレモニーとなると話はまた別ですよね。
第4位にもあった通り、セレモニーをしたくないから結婚したくないというカップルもいます。
やはり、結婚となるとセレモニーは欠かせないものであり、しかし、これは日本同様、たくさんの費用がかかるのです。
弁護士を立てなければいけない離婚
そして万が一離婚に至ってしまった場合、別れるだけなのに高い費用がかかります。
それは、特に弁護士を立てるための費用です。
収入によって変わってくるそうなのですが、平均で円満離婚の場合:1000ユーロ〜4000ユーロ(日本円で約16万〜64万円)、協議離婚の場合:2000ユーロ〜8000ユーロ(日本円で約32万〜128万円)かかると言われています。
結婚したとしても別れるリスクは0ではありません。
そんな中、万が一離婚をしてしまうことを考えると、この離婚費用はかなり痛いですよね。
第1位:結婚だけではない愛の形
「結婚=永遠の愛」ではありません。
そして、結婚という制度自体を信じていないフランス人がたくさんいます。私の彼もその1人です。
「結婚したからと言って、お互いの関係が変わるわけでもなく、永遠の愛を約束するわけでもない。
それなのにどうして結婚するの」と結婚という制度自体を信じていないのです。
変わらない愛の形
「事実婚」「パックス」「結婚」。フランスのカップルの形は様々です。
そして、どれを選んだとしても、愛の形は変わらないとフランス人は考えます。
しかし、どのカップルのも別れるリスクがあって、その中で別れるのが一番大変なのが結婚なのです。
そうなると、カップルは結婚ではない他の形を選ぶのです。
さいごに
フランスには結婚以外にも選択肢があります。
今回はフランス人が結婚をしない理由をご紹介しましたが、結婚にはパックスや事実婚にはないメリットがあるのです。
そして、フランスの半数近くのカップルはパックスを選択していますが、もう半数は結婚を選択しています。
全てのフランス人結婚を望んでいないというわけではないので、もし、フランス人彼氏を作って国際結婚したいと考えている方は安心してくださいね。
日本人との考え方の違いに驚くかもしれませんが、カップルの形はそれぞれなので、ぜひそれを楽しんでください。