ボローニャの合法カンナビスマーケット潜入調査

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こんにちは!

ボロネーゼソース発祥の街ボローニャで、5月18日から20日まで開催されていた『合法カンナビスマーケット』に潜入調査に行ってきました!

カンナビスは大麻の英語名ですが、乾燥大麻のマリファナという呼称の方がよく耳にすることもあるかもしれません。

ちなみにイタリアでは煙草のように吸う大麻をカンナ、裏ではエルバ(雑草の意)などと呼ばれています。

大麻と聞くとドラッグ、危険物、依存性…などなどマイナスワードしか頭に浮かんでこないですね…(汗)

本当に合法なの?という声が聞こえてきそうですが、安心してください。

今回のマーケットで販売されていた大麻はすべて合法です。

一方現在マリファナビジネスは世界的にもっとも今後盛んになると言われていて、カリフォルニア州を先頭に、大麻合法化のブームはアメリカ全体に広がり続け、マサチューセッツ州などでも医療用、産業用の大麻の販売や栽培が相次いで合法化されています。

ヨーロッパだと、ランダやスペインは大麻の売買と吸引が合法で街のいたるところに大麻販売店「コーヒーショップ」を見つけられます。

※スペインは屋外では大麻所持は認められていません

今回はイタリアの大麻事情と、イタリアで認められている大麻、続けてカンナビスマーケットで販売されていた商品、そして最後に私が個人的に特に気になった商品をご紹介します!

イタリアの大麻事情

イタリアは、他EU諸国に比べると大麻に関する規制法はまだまだ厳しい国です。

しかし、医療用大麻と精神活性作用が低いものは一部特別に合法とされています。

また医療用大麻は医師の処方箋があれば薬局で買うこともできます。

そして実は、違法とされている大麻は、2.5g以下ですと所持していても違法になりません

そして実際は違法大麻は国中で出回っており、駅周辺や街の公園などで主にアフリカ中東系移民が大麻を販売している姿を目にすることも多く、パトカーが近くに止まっていても堂々と大麻を吸っている人もたまにいます。

イタリアの合法大麻とは?

今世界中で大麻合法化ブームが来ている理由。

それは、大麻のいくつかの化合物が、ありとあらゆる私たち人間の病気や健康問題を治癒してくれたり、改善してくれることが色々な研究で証明されてきている事も関係しています。

大麻には全部で113以上の化合物が含まれており、この中でも主にCBD(カンナビジオール)THC(テトラヒドロカンナビノール)と呼ばれる化合物が一番注目されています。

皮膚疾患にも効く!?

簡単に説明すると、THCはいわゆる「ハイになる」化合物で精神を活性させるため、娯楽目的やリラクゼーション目的で使用する人が多いです。

ここ数年医療目的での研究が非常に進んでいるCBDは、THCとは異なります。

不安定な精神を安定させ、医療分野ではうつ病や不安症、神経系の疾患など、精神病の治癒改善に使用されたり、アルツハイマー型認知症の症状の改善にも効果があると言われています。

さらに、THCもCBDも人間の皮膚に良質な効果をもたらすことがすでに証明されており、皮膚疾患の治療にクリームとして使用されることもあります。

イタリアでも増えている

今回のこのボローニャのカンナビスマーケットでは、精神活性作用が低い大麻やコレクション用の様々な大麻の種、そして栽培用具の販売がされていました。

イタリアでも合法大麻販売ショップが増えてきており、リラクゼーション目的の娯楽用大麻もショップで簡単に手に入るようになりました。

マーケットで売られていた商品

商店街の様子

一言でいうと、何から何までありました。

一般的な娯楽用の大麻や、ボングと呼ばれる代表的な大麻吸引グッズだけでなく…

大麻を使用して製造された食料品、大麻栽培用のLEDライト、肥料、栽培用テント。

さらに、肥料を使わず大麻栽培に必要な栄養素を含んだ水と、ライトだけで植物を栽培する画期的な機械などなど!

大麻業界がますます盛り上がっていることが、目に見えて実感できました。

数えきれない程の種類

販売されていた乾燥大麻は、数えきれないほどの種類がありました

ストロベリーだったりチーズだったりと、美味しそうな香りのする大麻がショーケースにびっしりと展示されていて、様々なテイストの大麻を手に取って嗅ぐこともできました。

日本では大麻を嗅ぐ機会は一生無いから今のうちに!

とひたすらブルーベリーの香りのする大麻を目一杯嗅いでいた私でした(笑)

イタリアらしい食料品!?

また、カリフォルニア産やオランダ産といった海外産の大麻など…

大手コーヒーショップも出店していることもあり、世界各地から私のような一般人だけでなく、合法大麻ショップ経営者や大麻栽培者なども来場して仕入れをしている姿もかなり見られました。

大麻を使用した食料品を生産している企業は意外にもたくさん出店しており、その多くはオーガニック食品生産者でした。

大麻を使った食料品といえば、代表的なクッキーだったりブラウニーといった甘い系が多いと思いきや…

ここではパスタをはじめ食用大麻オイル、大麻入りペペロンチーノソース、そして大麻エスプレッソまでありました!

なんともイタリアらしい食料品です。

ちなみに会場内で無料で配られていた大麻キャンディを帰宅してから食べてみましたが、甘さより草の味が強すぎて味があまり楽しめませんでした…

もちろんその後ハイにはなりませんでしたよ!(笑)

気になった商品

大変興味深かったので、全商品を紹介したいところなのですが…

あまりにもたくさんあったので、今回は個人的に気になったものをピックアップしてご紹介したいと思います。

一番欲い商品

いちばん私が欲しい!と思ったのは顔専用ケアクリームでした!

大麻のCBD化合物は、お肌の老化防止に強い効能を持つ成分とアンチエイジングとして使用されることも多い、ビタミンEが非常に豊富なので肌質改善に効果抜群なんです!

アンチエイジングだけではなく、皮膚の赤みや炎症を和らげ肌質を整えてくれるので全世代の女性におすすめできます。

個人的な意見としては、刺激が強い化学成分や自分の肌に効き目があるのかどうか確信できない美容液よりも…

オーガニックハーブの力で肌を改善できる方が、気持ち的にも安心できるかなと思いました。

今使っている自分のクリームを捨ててこのCBDフェイスクリームを爆買いしたかったのですが、値段はあまりお得とは言えず買うことは断念しました(泣)

他にも…

ちなみにこの企業は、アンチエイジング専用クリームに加え…

にきび用、肌荒れ用など、目的に沿ったタイプのクリーム、そしてハンドクリーム、固形石鹸、そしてシャンプーまで販売しています。

メンズ用クリームもあります!

さいごに

ボローニャのカンナビスマーケット調査結果、いかがでしたでしょうか?

今回はほんの一部しかご紹介できませんでしたが、世界の大麻ブームの雰囲気を少しでも感じて頂けたら嬉しいです。

日本では大麻は違法で薬物として認識されており、今後10年は大麻合法化にはならないと見られているよう。

なので、あまり目にする機会はないと思います。

でも、冒頭でも書いた通り、世界的には数年前からじわじわと大麻ブームが来ており、このブームをゴールドラッシュならぬグリーンラッシュと呼ばれているそうです。

機会があれば

約20年前に大麻合法化したカリフォルニアでは、今回のボローニャのマーケットをはるかに上回る規模で大麻産業が活躍しています。

今後、イタリアがもしも大麻解禁になるとさらにイタリア国内でもこの業界が盛り上がっていくことが予想されてます。

興味はあるけどハイになるのはちょっと…

という方は、リラクゼーション目的で使用されている大麻の合法成分だけが含まれているものならトライしやすいかもしれません。

イタリアに来る機会がある方は、合法大麻ショップに足を運んでみてはどうでしょうか?

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