ドイツで愛されているグルメ ベスト6
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- ドイツ在住の各専門分野に精通した日本人女性ライターが、ドイツの今をお伝えします。
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Question
最近、ドイツのグルメにとても興味を持っているんです。
特に、地元の人が良く食べるようなグルメが知りたいです。
R.M さん 三重県 30代 OL
教えて、先生!
皆さんは、ドイツ人に愛されているドイツグルメを知っていますか?
隠れたグルメがまだあるの⁉
ちなみに、ドイツの地元民が大好きなグルメはこんなカンジ!
- フランクフルタークランツ
- ライベクーヘン
- ブレーツェル
この記事は【5分】でササ―ッと読めマース
Contents
6位: フランクフルタークランツ(Frankfurterkranz)
そのカロリーの高さから、私が心の中で“悪魔の食べ物”と呼んでいるケーキです。
訳すると、「フランクフルトの花輪」という意味。
ホールサイズだとリング状(大きなドーナツのようなイメージ)なのです。
まず、焼きあがった生地に、バタークリームをたっぷり塗りたくります。
クリームは、スライスしたスポンジの中にも塗り込まれています。
その上から、クルミのトッピングがかかっています。
クルミは小さく砕いてあり、白く砂糖の粉をまとっている感じ。
(溶けた砂糖の中にナッツを入れ、グルグルかき回すと砂糖が冷えてこうなる)
ハイカロリーだけど、中毒的にハマッてしまうそんなお味なのです。
日本のドイツ系洋菓子店で買うことも出来るようですが、やはり本場のやり過ぎなくらいのどっしり感が私は好きなのです。
5位: ヴァイスブルスト/白ソーセージ(Weißwurst)
私が住んでいたミュンヘンの名物です。
白いソーセージと言うと、パセリなどの香草入りのも白いのですが、こちらは変わっています。
まず、焼くのではなく、茹でて食べるのです。
レストランでは、陶器製の器の中に、お湯と一緒にプカプカしています。
次に独特なのは、皮を剥いて食べるということです。
ちなみに、皮は一緒に食べても問題はありませんが、普通は剥くものです。
そして、ほわっと柔らかい中身に甘いマスタードを付けて食べるのです。
甘いマスタードというのは想像が付きませんが、白ソーセージには欠かせないものなのです。
普通のマスタードを付けてみたこともありますが、不思議と甘いのでないと合わないのです
4位: モーンシュニッテ/けしの実ケーキ(Mohnschnitte)
ドイツのパン屋さんでは、天板に生地を流して焼いたのか、平べったくて四角いケーキを買うことが出来ます。
デコレーションケーキのような華やかさはないのだけれど、飾りっ気のなさがこれまたドイツっぽい。
そんなケーキの中で特に好きだったのが“モーンシュニッテ”というけしの実をたっぷり使ったケーキです。
日本でけしの実と言うと、あんパンにちょこんと載っているくらいですが、ケーキではどーっさり使っています。
ゴマに似たような、こっくりした風味とコクがたまらない一品です。
日本で偶然、けしの実を使ったケーキのレシピに出合いました。
知らなかったけれど、けしの実(日本ではポピーシードという名前で売られている)って高いんですね。
レシピでは黒い実を使うのですが、とても分量分は買えず…。
泣く泣く、比較的安い白いけしの実で代用しました。
3位: ライベクーヘン/ポテトパンケーキ(Reibekuchen)
Kartoffelpuffer(カルトッフェル・プッファー)とも呼ばれる、ジャガイモをパンケーキ型に焼いた食べ物です。
初めて食べたのは、クリスマスマーケットの屋台でした。
パンケーキと言うよりは、お好み焼きに近いのではというのが個人的な感想です。
千切りにしたジャガイモを多めの油で揚げ焼きにし、リンゴのピューレ(Apfelmus:アプフェルムス)と一緒にいただきます。
ピューレ付きも美味しいのだけど、私はシンプルに塩味が好き。
屋台で頼むときも「ピューレなしで」とお願いすると抜いてくれます。
「え、要らないの?」と、ちょっと訝しげな顔はされますが…。
ちょっと油っこい感じもありますが、それがまた癖になってしまいます。てっきり屋台グルメだと思っていたのですが、レストランでも食べられるようです。
2位: シュニッツェル/子牛のカツレツ(Schnitzel)
今やザ・ドイツ料理のひとつであり、日本人にも比較的食べやすい料理ではないかと思います。
子牛の肉を薄く叩いて、トンカツのように衣を付けて、バターなどで揚げ焼きにします。
本来は牛肉ですが、ドイツでは豚肉を使ったSchweineschnitzel(シュヴァイネ・シュニッツェル:ブタのシュニッツェル)もメジャーです。
他に鶏や七面鳥も使うようです。
日本のトンカツより薄いものの、何せ表面積がすごい。
大体がお皿からはみ出んばかりの大きさです。
そこに付け合わせとして大量のポテト、あるいは茹でたジャガイモ等が乗っかっています。
大きさが大きさなので、ドイツ暮らしで鍛えた胃袋を以てしても、敵わないこともありました。
何せ、肉と芋という最強の組み合わせですから。(サラダの時もありますが、いずれにしても大量です)
ただ、どっぷりの油で揚げていない分、意外にあっさりと食べられるとは思います。
バージョン違いで、これにキノコたっぷりのクリームソースをかけた“猟師風シュニッツェル”というのもあります。
大食いに自信のある方は、ぜひお試しあれ!
1位: ブレーツェル(Brezel)
ドイツの国民食と言っても過言はない、ユニークな形をしたパンです。
最近は日本でも“プレッツェル”という名で売られている、あれです。
個人的には、プレッツェルという言葉には何だか軟弱そうなイメージがあります。
野太い声で「ブレーツェル!」と言う方が、何となくドイツをイメージ出来て好きなのです。
ブレーツェルには岩塩のつぶつぶがまぶされており、そのまま食べると大変しょっぱい。
「食べる前に塩の粒を落とすのが食べ方」と学生時代に聞き、嘘だろと思っていたら本当でした。
払った後の方が、ちょうどよい塩気になるのです。
じゃあ、もっと少なくまぶせばいいのに…と思ってしまうのは私だけでしょうか。
間にバター(またはハーブバター)を挟んだ、バターブレーツェル(Butterbrezel)というものもあります。こちらもおすすめです。
番外編:おばあちゃんのお団子スープ
「ドイツの美味しいものって何だっけ?」と考えた時、ふと頭に浮かんだメニューです。
留学生の時、友人らと隣町の老夫婦を訪ねたことがありました。
彼らは大学で教わっていた教授のご両親でした。
ご夫婦は、初対面の私たちにもとても気さくに接してくれました。
「お昼の用意を手伝ってもらおうかしら」と言われ、みんなで支度をしました。
その日のランチは、ハムの入ったマカロニグラタンと、温かいスープ。
教授のお母さん特製のスープは、お団子の入ったコンソメスープです。
お団子は、小麦粉とバターを練り合わせ、そこに卵を加えるという簡単なものでした。
ちなみに、伝統的なドイツ料理に、パンやジャガイモを使って作る「クヌーデル」というお団子があります。
クヌーデルはゴツくてしっかりとした食感で、サイズは小さめの野球ボールくらい。
対してスープのお団子は、日本のものと同じくらいでした。
口に入れるとほろほろと崩れて、バターの香りが広がります。
心も体も温まる、忘れられない優しい家庭料理の味です。
さいごに
異国の料理でネックになるのは、量の多さと独特の味付け(風味付け)ではないでしょうか。
今回は、そういう取っ付きにくさが少ないものを集めてみました。
最後に紹介したシュニッツェルは、量はありますが、味付けはシンプルで美味しくいただけると思います。
ドイツに行ったら、ボリュームたっぷりの料理を食べるのも、いい思い出になると思います。
でも何気ない日常の中にも、ドイツならではのグルメが隠れているのです。
そして観光向けでないそれらは、ドイツをより身近に感じさせてくれるかもしれませんね。