• HOME
  • フランス
  • リヨンの光の祭典!「Fête des Lumières」フェット・デ・リュミエール

リヨンの光の祭典!「Fête des Lumières」フェット・デ・リュミエール

テラス席でディナーを楽しむカップル
フランス

リヨンの光の祭典とはなんぞや!?

メガネを手で抑える女性

フランス在住ライターのカナがお届けします!

フランス南東部に位置する、リヨン。

昔の趣を残した街並みと古い石畳がとても素敵で、うろうろとするだけでも楽しくなる所です。

旧市街からケーブルカーに乗ると、フルヴィエールの丘というところに着きます。

ここにはローマ時代の遺跡や、きらきらしたモザイクがとても豪華な大聖堂があり、またその裏手からは、リヨンの街が一望できるようになっています。

このように見所満載なこの街では、冬に多くの観光客を呼び込む、大変有名なお祭りがあります。

その名も「Fête des Lumières」(フェット・デ・リュミエール / 光の祭典)

今回は、寒くて夜の長い季節を、これでもかというほど彩り鮮やかに照らし出すこのお祭りについて、お話したいと思います。

お祭りの起源と祝われ方

祈る女性

このお祭り、もともとは宗教が関係しています。

先ほど紹介したフルヴィエールの丘で、新しい聖母マリア像のお披露目セレモニーがあったとのこと。

それが、1852年の12月8日のことです。

街の人々は聖母に感謝と祈りをこめて、窓辺にろうそくを灯したのだといいます。

これが毎年の習慣となり、現在まで続いてきたわけです。

今のお祭りはどんなの?

目を閉じ額をつけるカップル

長い年月の間に宗教色は少しずつ薄れていったものの…

ろうそくを飾る習慣は消えることなく残りました。

今でも街の大多数の人々が、色とりどりのガラスの器に入れられたろうそくに火を灯します。

暗くなった夜の街の窓辺を、ろうそくの特有のあたたかい光が並んで揺れている光景は、それだけでとても幻想的。

初めてこのお祭りを見に行ったときは、このろうそくの光だけで、十分に見る価値があります。

ですが、現代のリヨンの光の祭典は、伝統的なろうそくの光だけには留まりません!

アートがメイン!

近年では、人工の光を使ったアートの展示がメインとなっています。

300以上の歴史ある建造物のファサードに、大掛かりなイルミネーションやプロジェクション・マッピングが施されるんです。

かなり大規模な上に、とってもきれいで芸術的!

伝統の光と現代の光を融合させパワーアップしたこの壮大なお祭りに参加し、光のアートを出展したいと考えるアーティストは沢山いるそうです。

フランス国内だけでなく、海外からも希望者が殺到するとのこと。

勿論全ての展示が行えるわけもないので、参加権をかけての審査が行われます。

審査人はリヨン市で、この関門を越えた選りすぐりのアーティストたちだけが、光のアートを展示することが許されます。

つまりは、それだけクオリティーにも期待ができるというもの。

そんなこんなのうちにどんどん知名度が増していったこの光の祭典、今では国内からは勿論、海外からも多くの観光客がこぞって訪れる、冬の一大イベントになっています。

交通手段

川の側にたたずむ女性

イルミネーションは、町中あちこちで行われます。

ただ、多く集まっているのは主に、ローヌ川とソーヌ川に挟まれた中心街の部分と旧市街部分になります。

徒歩がオススメ

交通規制があるので、車での移動はとても不便。

また人が多く集まるので、メトロやバスも待たされてしまうこと必至。

そのため、移動はもっぱら足を使うことをオススメします。

中心街を出発点とし、お目当てのイルミネーションやプロジェクション・マッピングをめがけて歩き回るのがいいでしょう。

服装

ティータイム中の女性

12月のリヨンは基本的には寒い上、お祭りは夜に行われるので、暖かくて軽い服とコートは絶対必要です。

また足を使っての移動がメインになるので、おしゃれな靴はあきらめ、歩きやすい靴を準備しましょう。

4日間開催

ちなみに昔は、12月8日のみのお祭りだったのですが、現在では数日間行われるようになっています。

2018年は6日から9日の4日間開催されるとのことなので、8日に現地に行けないという人でも問題ありません。

また、すべてのイルミネーションを制覇したいといった野望を持ってる人も、ガッツは必要でしょうが、決して不可能ではありません!

食事はどうする?

ワインで乾杯するカップル

リヨンは美食の町としても有名なところなので、どこかのレストランで優雅にお食事をしてからお祭りを見る、というのもひとつの手です。

・・・が、その場合、せっかくのイルミネーションを見る時間が少なくなることは覚悟しましょう!

というのも、フランス流の食事は、時間が異様にかかるからです。

ささっと食べてGo!と思っているのに、いつまでたってもデザートが出てこない、なんていうことは結構あるので要注意。

個人的にはその辺で買った軽食で腹ごしらえをしてから見てまわることをお勧めします。

また街中ではホットワインなんかも手軽に買えるので、寒くなって一息つきたいときにはお勧めです。

オススメルート

街中を走るカップル

イルミネーションは毎年変わります。

ですから、毎年でも楽しめるお祭りではあるんですが、その分オススメのルートを紹介するのも難しいです。

街ではリヨン市が発行した光の祭典に関する小冊子が簡単に(勿論タダで)手に入ります。

そのため、どこでどんなイルミネーションがあるのかといった情報収集は、現地入りしてからでも遅くありません。

お好みのルートを決めましょう!

お祭り体験談

メモを取る女性

実際に、このお祭りに行ってみたときの経験を記しておきます。

綿密なルートを決めて動く、なんてことが苦手な私は、適当にふらふらと歩き回ろうと決めました。

ベルクール広場

まずはベルクール広場に到着。

お祭り用に設置された大きな観覧車が光ってとてもきれいです。

そこを出発点として、人通りの多い大通りはまず避けて小道に入り、窓に飾られたろうそくの光を堪能しました。

窓の外に一列に置かれたろうそくの火がゆらゆらして、とてもきれい。

テロー広場

あっちこっち寄り道し、大小さまざまな光のアートを楽しみつつ歩き回って、(途中道で売ってたホットワインなども飲みながら)テロー広場に到着。

この広場は四方、背の高い建物に囲まれていているんですが、その4面全てが派手なプロジェクション・マッピングになっていて圧倒されました!

あちこち素敵なイルミネーションはあったんですが、ここのは規模が大きくて本当に大感激。4面もあるので、少し腰を落ち着けてじっくり見入りました。

あちこち気の向くままにちょこまかと見て回ったため、2時間弱ほど経っていました。

もっと色々足を伸ばして見に行きたい気持ちもあったんですが、体力があまりない私は足がそろそろ限界。

その日はとにかく寒かったので、無理せず岐路に着きました。

オススメできそうな場所

眺めが良い場所に座るカップル

実際に、お祭りに行ったときは行かなかったのですが(笑)

旧市街部分もとてもきれいだそうです!

また体力に余裕のある人は、お祭りそもそもの発祥地であるフルヴィエールの丘に行くことをオススメします。

ケーブルカーはありますが、足で登れない距離ではありません。

丘を上って大聖堂のイルミネーションを見たのち、丘の上から光に包まれた夜の街を一望するのも最高かと思います!

さいごに

寄り添っているカップル

フランスの人気観光地のひとつであるリヨンにて催される、冬の大イベント。

人は多いですが、それは人気があるからこそ!

絶対に見る価値のある、大変素敵なお祭りですので、ぜひ一度足を運んでみてください!

関連記事一覧