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フランスの若者を虜にするリヨン発「タコス」とは?

タコス
フランス

「フランスチーム」の宮下(みやした)がフランスよりお届けします。

フランスで近年人気が高まっているファストフード、タコス

ところがこのタコス。

私たちがタコスと聞いて連想する、メキシコのあのタコスとは全然違う食べ物なのです。

そこで今回は、フランスで流行っているタコスについて、私の実体験も交えながらご紹介しようと思います。

フランスで初めてのタコス?体験

少し、昔話になりますが、私のタコスとの出会いは2009年、フランス南東の街グルノーブルに語学留学していた時でした。

ある日、友人に「タコス食べに行かない?」と誘われた私は、二つ返事で意気揚々と友人について行きました。

この時はまだ、メキシコのあのタコスだと思って疑わず、完全に「お腹」「お口」があのタコスモードになっていました。

なぜケバブ屋さんに??

タコス

しかし、友人に連れられてきた場所はメキシコ料理屋ではなく、フランスでよく見るケバブ屋さんだったのです。

(お!?これは友人と私の間で何らかのエラーが生じている!?タコスとケバブって発音似てたっけ!?)

と頭を巡らせながら、恐る恐る

「えーと、、、ケバブ食べるんだっけ私たち?ここで?」

と言いました。

すると友人は「君はケバブにするの?僕はタコスにするよ」と言い、注文を始めました。

噛み合わない友人と私。

(え、えーと、タコスがメニューにあるってことか。どこに書いてある?)

と探しているうちに友人が注文を終えてしまいました。

そして、店員に注文を促された私は謎にうろたえ、少ない語彙力も手伝ってか「私も同じものを」と口走ってしまいました。

その時、なぜか友人がくるっと私の方を振り向いて「いい選択だね!」と親指を立てたのを覚えています。

僕と同じメニューを選択した君は大正解と言われているようで、少しイラッとしました。

果たしてケバブ屋で出てくるタコスとは、一体どんなもんじゃい!

食べてやろやないかい。

私の中の荒くれ者が騒ぎだしたところで、お待ちかねの「タコス」の登場です。


「長方形だ・・・」

思い描いていたメキシコのタコスとは全く違うヴィジュアル。

「ほ、ほう・・・こう来たか」と動揺を隠そうとする私を尻目に、友人は「ボナペティ(召し上がれ)!」と言いながらこの直方体にかぶりつきました。

友人が何を注文したのかも知らないまま、流れで「同じものを」と頼んでしまっていた私は、もちろん中に何が入っているのかも知りません。

持ってみるとずっしりと重たいタコス。

「これがタコスなの?」と聞くと、「あ、タコス食べたことないんだ?おいしいから食べてみなよ!」と友人。

食べたことくらいあるわい。

そして、私はあえて中身を聞かずにかぶりついてみることにしました。

「う、うまい・・・!!うまいぞ!!」

トルティーヤに包まれた中身の正体は、フライドポテトケバブ肉でした。

白いクリーミーなチーズソースがフライドポテトとケバブ肉に絡んでいて、なんとも言えないジューシーさ!

あえて検索はしませんでしたが、ジャンクフード界のハイカロリーな大型新人という印象を受けました。

こちらのタコス、とにかくボリュームがすごい

この日初めてこの手のタコスを経験した私は完食することができませんでした。

(しかし、留学を終える頃にはなぜかペロリと完食するようになっていましたとさ。)

リヨン郊外で生まれたフレンチタコス

前振りが長くなってしまいましたが、ここでこのフランスのタコス、フレンチタコスがどのようにして生まれたのかについてご紹介します。

フレンチタコスは2000年代の始め、リヨン郊外のケバブ屋の店主によって生み出されたと言われています。

メキシコのタコスのレシピを大胆にアレンジしたフレンチタコスは、トルティーヤこそ受け継いだものの、メキシカンタコスとは全く別の食べ物と言って良いと思います。

基本的なフレンチタコスは、小麦粉でできたトルティーヤに、お好みのソースを塗り、それから牛挽肉や鶏肉、お店によってはケバブ肉などこれまたお好みのお肉をのせ、フライドポテトをたっぷり入れます。

その後、白いチーズソースをかけ、長方形に包み、パニーニを挟む機械でじゅっと焼き色をつけて出来上がりです。

お店によってはレタス玉ねぎトマトなどをトッピングしてくれるところもあります。

リヨン郊外で発祥したフレンチタコスは、しばらくの間パリ未進出のまま当時のローヌ・アルプ地方で着々と知名度と人気を上げていました

同じくローヌ・アルプ地方のグルノーブルで2009年にフレンチタコスを初体験した私は、それがローカルグルメだということには全く気づかず、こんな美味しいもの当然パリにも普通にあるだろうと思っていました。

うまかっちゃんは東京にも当然あると思っていた福岡人のような感じです。(私です)

ハンバーガーと肩を並べるほどの人気に!

パリにフレンチタコスが進出するのは2010年代に入ってからのことでした。

そして、パリでもこのタコスが認識され、流行るようになったのは2013年にフレンチタコスのチェーン店O’Tacosがパリに進出したことがきっかけと言われています。(O’Tacosについては後でご紹介します。)

このスタイルのタコスがフランスで流行るようになった背景には、学生からの絶大な支持がありました。

フレンチタコスは、ジャンクで美味しくてボリュームもあり安いのです。

価格は、フレンチタコスと飲み物のセットで大体6ユーロちょっと。

学生の間ではファストフードの王者ハンバーガーに引けを取らぬほどの人気を誇るほどになり、フレンチタコスはフランスにみるみるうちに浸透していきました。

最近ではフレンチタコスはもはや学生の定番メニューで、街中に店舗数も増え、リヨン周辺地域ではハンバーガーより食べられている印象です。

リヨンでオススメのフレンチタコス屋3選

冒頭で、ケバブ屋さんで初めてフレンチタコスを食べたと書きましたが、現在ではフレンチタコス専門店が増えました。

特に、リヨンは発祥の地だけあって、おいしいお店がたくさんあります。

そこで最後に、リヨンにあるおすすめのフレンチタコス屋さんを3つご紹介したいと思います。

1. Mister Tacos

通常はパニーニの機械で焼き目をつけるフレンチタコスですが、こちらのお店ではオーブンでじっくりと焼き上げます

トマトやパプリカを煮込んだオリジナルのソースとクリーミーなチーズソースが特徴。

一度食べたらハマります。パリにも1店舗あります。

アクセス
リヨン郊外 7 Rue d’Inkermann, 69100 Villeurbanne
リヨン5区 1 Montée Saint-Barthélémy, 69005 Lyon

2. Master Tacos

こちらはMister Tacosと名前が似ていますが、こちらもオーブンで焼き上げるスタイルで、パプリカのオリジナルソースがアクセントになっていてとても美味しいタコス屋さんです。

サイズが細かく分かれていて、小さいサイズも注文できるので少食の方にもおすすめです。

時間によってはかなり混雑する人気店です。

アクセス
リヨン3区 80 rue Paul Bert, 69003 Lyon

3. O’Tacos

こちらはフレンチタコスの初のチェーン店として、パリにフレンチタコスを広めた有名店です。

現在ではフランスだけでなくベルギーアメリカにも進出しており、フレンチタコスを世界中に広めています。

わかりやすいメニュー表示で、トッピングの種類も豊富。

パリにも店舗数が多く、観光で訪れた際にも入りやすい雰囲気でおすすめです。

アクセス
リヨン1区 6 Place des Terreaux, 69001 Lyon

フランスに来たらぜひフレンチタコスを!

いかがだったでしょうか?

日本では見たことが無いようなタコスで興味が湧いたのではないでしょうか?

フレンチタコスは、お店によってトッピングのお肉やソースの種類が様々で、食べ比べしてみるのもオススメです。

と言いたいところですが、とにかくボリュームがすごいので一度食べたらこの先もう1ヶ月は食べなくていいかなという気持ちになります。

先日家の近所でタコスをテイクアウトし、気になって重さを計って見たら650グラムありました。

とは言え、1週間もしないうちにケロッとまた食べたくなります

不思議な魅力のフレンチタコスは、ランチディナーとしても最適です。

フランスに遊びに来たらぜひ1度食べてみてくださいね!

フランスチーム

フランス在住の各専門分野に精通した日本人女性ライターが、フランスの今をお伝えします。

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