【2017年版】フランスで人気の日本マンガ ベスト10

マンガ
フランス

フランス在住でフランス専門ライターの高橋(たかはし)がお届けします。

日本のマンガは、フランス語でも「manga」です。

実は、フランスは日本に次ぐ世界第二位のマンガ消費大国

今やフランスにはマンガ好きの若者が溢れています。

そんなわけで、今回は、フランス国内におけるマンガ2017年の年間売上のランキングをご紹介したいと思います!

また、同時にフランス人のマンガ愛について探ってみることにしましょう。

第10位 ベルセルク 約22万7千部

フランスでの評価

「死、憎しみ、絶望の美しさを表現しているマンガ」
「狂気のシナリオ」
「完璧で崇高なデザイン」
「私が今まで読んだなかで最高のマンガ! シナリオはとても上手く練られているだけでなく、キャラクターデザインも徹底的にこだわっている。とにかく傑作としか言いようがない!」
「最もすばらしいマンガのシナリオ。細部まで描かれた絵は驚愕に値し、ベルセルクで描かれた鎧よりも優れたものは一度も見たことがない」
「暴力や虐殺のシーンであるにもかかわらず、芸術的に見えてしまう唯一のマンガ」
「美しい絵が好きで、予想を覆す状況の逆転や拷問されたキャラクターが好きならば、ベルセルクはあなたのためにあります」

ストーリー、キャラクター、そしてデザインとすべてに高評価。

日本でもコアなファンを持つダークファンタジー。

舞台が中世ヨーロッパ風ということで、フランス人にも感情移入がしやすい題材となっています。

マイナス面としては、出版のペースが遅いこと。

日本では連載が始まってからかれこれ30年近く経っており、気の短いフランス人がラストまで待てるかどうか気になるところです。

第9位 暗殺教室 約28万部

フランスでの評価

「設定に若干無理を感じるが、着想はオリジナル」
「松井優征氏にはそれほど期待していなかったが、これは面白い」
「ストーリー運びがうまい」
「このマンガを何度も読み返しているが、そのたびに笑い、感動しています。私はこのマンガが大好きです」
「殺センセーの顔が面白い!大好きなキャラクターは渚と殺センセー!」
「私は、変態的でユーモアのセンスを持つ殺センセーが大好きです。リラックスして最後まで読める最高のマンガ」
「このマンガに出会えて本当に感謝している。非常に独創的で最高のシナリオ、そして愛するキャラクター!私の心のオアシスといえるマンガ!」

フランス人の感想の中には、漫画家に対するコメントがよく出てきます。

ただマンガを読んでいるだけでなく、その作品を書いている漫画家は誰なのか、ということを意識しながら読んでいるようです。

第8位 トーキョーグール(Re含)38万部

フランスでの評価

「登場人物の顔のタッチ(特に表紙カバー)が芸術的に素晴らしい」
「アニメをみてマンガを買った」
「出てくるキャラクターがとても素晴らしい。特にカネキ。ただ、拷問のシーンはあまり好きではない。とにかく大好きなマンガ」
「とても素晴らしいマンガ。次の巻が発売されるのが待ちきれない」
「登場するすべてのキャラクターが大好き。カネキはカリスマ性の高いキャラクターではないが、非常に人間的で見ていて楽しい。完全に中毒となってしまっている」
「初めは絵のタッチに慣れるのに時間がかかったが、今ではこの絵が素晴らしいと感じている」

ストーリーを評価する声はもちろん、との評判が数多く見受けられたのが印象的でした。

フランスでもマンガとアニメがいい相乗効果を生んでいるようですね。

第7位 進撃の巨人 43万5千部

フランスでの評価

「ストーリーは素晴らしいが、画がちょっと…。」
人の顔が見分けづらい」
「「作者が創り出したプロットや世界観が素晴らしい。」
「これは『少年マンガ』となっているが、内容的には『青年マンガ』なのではないか」
「初めは画が下手だったが、どんどんと上手になって楽しめるようになった。オリジナルストーリー、カリスマキャラクター、いくつもの謎、早く次が読みたい!」
「私が今まで知った中で、最も深く感動的で、そしてショッキングなストーリーのマンガ」
「キャラクターのデザインは、アニメのほうがマンよりもずっといい!」
「これまでお気に入りのマンガはなかったけれども、このマンガが私のNo1となった。言葉にできないぐらい素晴らしいマンガ。私の心を完全に打ちのめした」

主にストーリーに関して高評価。

変わったところではといった意見もありました。たしかに、巨人が人を食べるのですから、『少年』には刺激が強すぎるかもしれません。

このあたり、日本は暴力表現に関してはあいまいなところが多いですが、西洋では厳格ですよね。

第6位 ドラゴンボールシリーズ 44万5千部

フランスでの評価

「私が初めて買ったマンガ」
「ドラゴンボール、それは私の人生」
「この天才の作品を説明する言葉はない」
「ドラゴンボールを知らない人? ゼロ!」
「必見!マンガを読むのであれば、まずはドラゴンボールを読むべき」
「何年たっても、何回も読み返している。本当に大好き」
「このマンガのおかげで、ヨーロッパやアメリカで日本のマンガ人気が高くなったと思っている」
「私の中では、世界で最高のマンガ」

内容うんぬんより『ドラゴンボール』そのものがフランス人にとっては『特別なマンガ』となっているようです。

実際、90年代にフランスに行った時、ドラゴンボールが放映されているテレビの前で、いつもは活発な子供が椅子に座って食い入るように見ていたのが印象に残っています。

その子たちが大人となり、今やドラゴンボールは子供から大人まで誰もが知っている国民的マンガとなっているようです。

第5位 ワンパンマン 46万5千部

フランスでの評価

「One氏のオリジナルを村田氏が非常にうまく表現している」
「このマンガを読むと『銀魂』を思い出す」
「主人公は『銀時』に似ている」
「とても面白いマンガ。ジェノスが魅力的。私はコメディの場面がとても好き」
「古典的な少年マンガによくあるストーリー。でも面白い!」
「サイタマが圧倒的に強く、敵とのからみは短い。その分、その前に戦う他のキャラクターが魅力的で面白い」
「ユーモアとアクションはマンガをヒットさせる要素だが、それをうまく使っている」

「ワクワクする」「面白い」という評価はもちろんですが、漫画家に対するコメントも相変わらず。

「主人公は『銀時』に似ている」やるときはやるけれども、普段はどこか冷めたようなところに共通点を感じているのでしょうか。

第4位 僕のヒーローアカデミア 48万部

フランスでの評価

「非常に良い漫画!」
「 ヒーローと悪者が出てくる物語が好きな人に見てほしい」
「 アクション、サスペンス、シナリオ、カリスマ的なキャラクター、そしてスケベのないところがすばらしい」
「最高のマンガ!主人公のイズクは頭を使って頑張っている。トドロキとバクゴウ、そしてオールマイトも熱くて素晴らしい!」
「ストーリーの進み具合もよく、飽きることがない。キャラクターも魅力的で悪役にもカリスマ性がある。本当に素晴らしいマンガ」
「このマンガにはまっている。イズクは弱虫のようで、夢をあきらめることなく努力し続けてどんどん成長している。とても偉大な主人公。大好き!」
「キャラクターが魅力的。人気があるのは単純明快なストーリーだと思う。たとえば、ワンピースは海賊王になる、ナルトは火影になる、そしてこのマンガは最高のヒーローになるために努力する」

確かに日本のマンガはエッチな描写がよく出てきますが、そこをフランス人に評価されるとは思いませんでした。

中には、「ストーリー的には『アイリスゼロ』を彷彿とさせます」といったコメントもあり、『アイリスゼロ』まで知っているとは、「フランス人、恐るべし」といったところです。

第3位 ナルト/ボルト 72万部

フランスでの評価

「アクション、ユーモア、友情、全てにおいて最高のマンガ」
「後半、話が膨らみすぎでつじつまが合わないことが出てきている」
「マンガの歴史の記念碑的マンガ。幼い主人公が、身体的、心理的な強さを持つ大人に成長していく物語。戦いや友情を通して力をつけ、別れや出会いを繰り返し重い過去を乗り越えてゆくマンガ」
「素晴らしいマンガ。アニメよりもマンガのほうが面白いマンガ」
「最初のほうはとても面白くて最高」
「ナルトはお気に入りのマンガでしたが、我愛羅のエピソード以降は平均的なマンガとなりました」

「アクション、ユーモア、友情、全てにおいて最高のマンガ」といった評価が大半。

しかし、なかには「後半、話が膨らみすぎでつじつまが合わないことが出てきている」という辛口コメントも。

そうはいっても、今も変わらず多くの熱心なファンがいるのも事実。

naruto からborutoに代わっても、その人気は変わらないようです。

第2位 フェアリーテイル 79万部

フランスでの評価

「ユーモアもありストーリーも面白い」
「ワンピースに似ている」
「真島氏のマンガは、ストーリーは面白いがテンポが遅く、キャラクターのデザインが描き分けられていないものが多い」
「初めは面白かったのに、途中から失望した。どんな問題でも『友情の力』で解決するというワンパターン。物語自体は素晴らしかったのに…」
「初めはよかったが、途中からシナリオに矛盾が生じてきている」
「たくさんの人から批判されているのに人気があるのが不思議なマンガ」
「マンガとしてはとても面白い。特に1巻から10巻を読むことをお勧めする」

高評価が多数を占めていますが、「ワンピースに似ている」という声も結構ありました。

それに対して、「ほかのマンガと比べる必要はない。フェアリーテイルはフェアリーイルだ」との意見も。

人気あるマンガだけあって、賛否両論が見受けられました。

第1位 ワンピース 120万部

フランスでの評価

「間違いなく私の一番好きな漫画!」といった評価が大半
「全巻揃えるのにお金がかかるが、必ずすべて揃える」
「ドレスローザのエピソードは本当に面白い。ウオーターセブン以来の面白さ。」
「アラバスタとエニエスロビーまでのエピソードが最高!それ以降はあまり面白くない。ダラダラしている」
「大好きなマンガの一つ。ストーリーの世界観と独創性、個性的なキャラクター等、尾田氏はいい仕事をしている。ユーモアがありながら感動的なマンガ」
「よくできてマンガだとは思うが、内容以上に評価されているマンガだとも思う」

2位と大きさ差をつけての断トツの1位。

現在、フランスでは日本と同じく89巻まで出版されていますが、こちらはコミックの単価が6.9ユーロ(約900円)となり日本の2倍。

全巻揃えるとなると、確かに結構なお金がかかります。

「話は非常に長い。まだまだ終わりそうにない。しかし、着実に結論に向かって進んでいる。名探偵コナンとは違う。」

とのコメントもあり、さすがのマンガ消費大国フランス。

いろいろなマンガを読んでいることがうかがえます。

さいごに

以上が2017年、フランスでの日本のマンガ売上トップ10となります。

ちなみに、日本でも2017年の年間売上第1位はワンピースとなっており、フランスと同様、2位とは大きな差をつけてのぶっちぎり1位となっています。

日本とフランスのマンガの好みは似ていると言えますね。

そんなフランスですが、日本で3位と6位になった「キングダム」や「ハイキュー」はフランスではトップ20にも入っていません。

やはり、フランスと関係のない中国の歴史物である「キングダム」や、フランスの学校にはない『クラブ活動』を舞台とした「ハイキュー」は、多くの人から共感を得るのはなかなか難しいのかもしれません。

そういう意味では、どこの国が舞台となっているのか全く分からないドラゴンボールをはじめ、ワンピースやフェアリーテイルなどがフランスで人気があるのは納得できることですね。

また、日本文化の入った「ナルト」も上位に入っているのは、なんだか日本人として嬉しいですね!

E.ST(エスト)は世界専門のWEBマガジン

E.ST(エスト)は、世界各地の「専門知識」を持った「海外在住ライター」が、世界中の「モノ」「コト」を紹介するWEBマガジンです。
トップへ戻る

フランスチーム

フランス在住の各専門分野に精通した日本人女性ライターが、フランスの今をお伝えします。

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧