トーマスはトマ!英語と発音が異なる!!人気のフランス人男性名トップ10
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- 在仏20年。南西フランスは、ボルドーから100㎞ほど内陸に入った、美食の里「ペリゴール地方」にて、夫&子供2人と暮らしています。現地で驚くあんなことこんなこと。フランスの「今」をお伝えすべく、情報を発信させていただきます。よろしくお願いします。
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似たような綴りでも、英語とフランス語で異なる発音を持つ男性名とは
英語と異なる発音に驚くという、フランスで人気の男性名トップ10をご紹介します。
英語圏の名前は、フランス語圏でも大人気。
もともとは英語の人名であったと気づかずにいるほど、フランスの人名として馴染んでいるものも多くあります。
でも、英語とフランス語は同じ綴りでも読み方が異なるので、同じ名前も発音が一緒とは限らず。
これが顕著に表れるのは、女性名よりも男性名です。
歌手や俳優、スポーツ選手など、英語名で聞きなれた名前も、フランス語の異なる発音に、しばしば戸惑うことがあります。
英語圏からフランスに入ってきた代表的な名前をここで覚えて、フランスに来ても会話に戸惑わないよう、または呼び間違えないよう、備えることにしましょう。
- マシューは、マチューとかわいくなる!
- ジョージは、ジョルジュと短くなる!
- エドワードは、エドゥアールと「ワ」の発音が変化!
- トーマスは、トマとシンプルな発音に!
- アーサーは、アルチュールとなり、同じ名前とは思えず!
この記事は3分で読み終わりますので、最後まで読んでいってくださいね!
第10位:リチャードはリシャール
英語名のリチャード(Richard)は、フランス語で「リシャール」になります。
まず、真ん中の「ch」の発音が問題です。
英語では「チ」と発音しますが、フランス語では「シ」と発音します。
また、最後の「-d」ですが、英語は発音しますが、フランス語では発音しません。
ということで、このようなまったく異なる響きに変化してしまうのです。
リシャール・ギアとリシャール獅子心王
アメリカの俳優、リチャード・ギアも「リシャール」。
友達が話題にしたとき、初めはどの俳優か、ピンときませんでした!
またこの辺り、南西フランスでリシャールといえば、獅子心王(Cœur de Lion)と呼ばれた、リシャール1世(1157-1199)です。
イギリス王ヘンリー2世と、フランス王妃アリエノールの間に誕生したリシャール。
すでにこの時代からフランスに、英語名のリチャードがリシャールとして浸透していたというわけです。
第9位:マシューはマチュー
英語名のマシュー(Matthew)は、フランス語で「マチュー(Matthieu)」になります。
フランス語は英語の舌を噛む「シ(th)」の発音がないので、「h」が抜けて「チ(t)」の発音になります。
さらに、フランス語では語尾の「‐ew」という綴りが、「‐ieu」になることが多く。
このようにして、より英語の原型に近い発音にしています。
「チュー」の発音がかわいい!
近所にもフランス人のマチューさんがいます。
この「チュー」の発音に聞きなれていなかった私は当初、マシューを可愛らしく呼ぶと「マチュー」になるのかと勘違い。
紹介されて、子供ではなく親御さんの名前だったことに気づいて驚きました!
第8位:アンソニーはアントニー
英語名のアンソニー(Anthony)は、フランス語で「アントニー」になります。
ここでも問題なのでは、「th」の発音です。
英語では「ソ」と発音しますが、フランス語では「h」が抜けて「ト」の発音になります。
アントニーくんはわが村のアイドル!
この地域でアントニーと言えば、わが村出身であるサッカーのアントニー・ルオー選手です。
私が20年前にこの村にやって来た時は、まだ3歳だったアントニーくん。
今ではトゥールーズのクラブで活躍する、立派なプロ選手になりました。
休みのたびに帰省しては、地元のサッカーチームをサポートする姿は、実に献身的です。
第7位:ジョージはジョルジュ
英語名のジョージ(George)は、フランス語で「ジョルジュ(Georges)」になります。
フランス語は「r」を発音するので、真ん中に「ル」が入ります。
またフランス語では語尾に「-s」をつけて、最後を「ジュ」と発音させるのも特徴です。
家ではジョージ、学校ではジョルジュ!
子どもの通う小学校に、イギリス人のジョージくんが転入してきた時のことです。
イギリス人の親御さんが「ジョージ」と呼ぶ一方、先生やお友達はみな「ジョルジュ」と話しかけます。
それを聞いて心配性の私は、「本人はさぞかし困惑しているだろう」と思ったものです。
でもジョージくんは「ジョルジュ」の呼び名に間もなく慣れ、2つの発音を楽しんでいるようです。
第6位:ヘンリーはアンリ
英語名のヘンリー(Henry)は、フランス語で「アンリ(Henri)」になります。
フランス語は、「h」を発音しません。
またフランス語の最後は、「y」で終わらず、「i」となり「イ」と短く発音します。
アンリ王はヘンリーだった!
学校の歴史で習った、フランスのアンリ4世。
カトリックとユグノーの国内融和に努め、現在に至るまでフランスで人気の王様です。
でもこれまで綴りを考えたことはなく、フランスの書物で読んだ「Henri」の表記に驚愕。
「アンリとヘンリーは同じなのか」と、納得した次第です。
第5位:エドワードはエドゥアール
英語名のエドワード(Edward)は、フランス語で「エドゥアール(Edouard)」になります。
フランス語では、真ん中の「ワ(wa)」の発音が、「ゥア(oua)」に変わります。
そしてフランス語は、語尾の「-d」を発音しないので、「ル(r)」の発音で終わります。
エドゥアールといえば元首相!
フランスでエドゥアールと言えば、現在は北フランスの町、ル・アーヴルの市長を務めるエドゥアール・フィリップ元首相。
険しい表情が印象的でしたが、白斑病であることを告白した後、脱毛症に見舞われ温和な風貌に。
2027年に行われる大統領選挙の出馬が、注目されている人物です。
第4位:デイヴィッドはダヴィッド
英語名のデイヴィッド(David)は、フランス語で「ダヴィッド」になります。
フランス語は、「a」を英語のように「エイ」と発音しません。
子音に挟まれた「a」は「ア」という発音になるので、「ダヴィッド」となります。
デイヴィッド・ベッカムもダヴィッド!
20年前に私がフランスに来た時は、サッカーのデイヴィッド・ベッカム選手が全盛期を迎えていました。
フランスでも各メディアが取り上げており、歌手のヴィクトリア夫人ととともに有名人。
友人が「ダヴィッド、ダヴィッド」と毎回話題にしていましたが、「ダヴィッド」と言われてすぐにベッカム選手の顔が思い浮かぶまでに、かなりの時間を要しました!
第3位:トーマスはトマ
英語名のトーマス(Thomas)は、フランス語で「トマ」になります。
フランス語は語尾の「‐s」を発音しないので、「マ(ma)」の音で終わります。
それに伴い、真ん中の「オ(o)」も伸ばしません。
きかんしゃトーマスもトマ!
ということで、子供のアイドル「きかんしゃトーマス」も、フランスでは「トマ」。
タイトルは「トーマスと仲間たち」という意味の、「トマ・エ・セザミ(Thomas et ses amis)」です。
違和感はありますが、日本人としては発音のしやすい名前で、親族にトマがいる者としては非常に助かります。
第2位:チャールズはシャルル
英語名のチャールズ(Charles)は、フランス語で「シャルル」になります。
まず「ch」の発音が、英語では「チ」ですが、フランス語では「シャ」に変わります。
そして真ん中の「r」は、英語では「アー」と伸ばすだけですが、フランス語では「ル」としっかり発音します。
最後は、語尾の「-es」。
英語では「ズ」としっかり発音しますが、フランス語は発音しないので、「ル(L)」の発音で終わります。
チャールズ国王とシャルル・ド・ゴール元大統領
この名前は昔から、イギリス、そしてフランスの王室で多く使用されているもの。
現在、イギリスの国王はチャールズ3世です。
そして、海を隔てたこちら側のフランスでは、歴代王のシャルルに加え、将軍から大統領になり、空港の名前にもなったシャルル・ド・ゴール氏がいます。
第1位:アーサーはアルチュール
英語名のアーサー(Arthur)は、フランス語で「アルチュール」になります。
まずフランス語では「r」を発音するので、「ル」の音が入ります。
そして英語で「サ」の音を作る「th」は、フランス語にないので「h」を抜いた「チ(t)」の発音に。
最後は語尾に再び「-r」がつくので、フランス語では「ル」としっかり発音して終了です。
アーサー王の伝説にちなんで!
フランスでアーサーと言えば、ブリトン人を率いてサクソン人を撃退した伝説の王、アーサー(roi Arthur)です。
5世紀の人物というアーサー王は、時を経てさまざまな物語が追加され、現在では映画やドラマ、そしてビデオゲームにまで浸透。
最新の調査によると、アルチュールは「フランスで人気のある名前リスト」でも第8位にランクイン。
物語やゲームが好きな若者カップルが、生まれてくる男の子に名付ける名前として、かなり人気があるということです。
さいごに
英語とフランス語によって読み方の異なる男性名を見てきましたが、いかがでしたでしょうか?
英語とフランス語で異なる「r」と「th」の発音に左右されるものが多く。
また語尾をしっかり発音する英語と、語尾を発音しないフランス語の違いも大きく表れます。
名前の発音というのは、人物そのもののイメージにも影響するもの。
違いを頭に入れておくと、フランス人との会話で驚くことなく、理解できると思います!
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