フランスの田舎生活の実態ベスト10!マルシェのお買い物から狩猟まで!?
先生の紹介
- 在仏20年。南西フランスは、ボルドーから100㎞ほど内陸に入った、美食の里「ペリゴール地方」にて、夫&子供2人と暮らしています。現地で驚くあんなことこんなこと。フランスの「今」をお伝えすべく、情報を発信させていただきます。よろしくお願いします。
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不便だけれど質の高いフランス田舎生活の特徴とは
マルシェのお買い物から、狩猟が身近な存在である、フランス「田舎暮らしの特徴」ベスト10をお届けします。
のんびりしたフランスの田舎生活は、首都パリをはじめとする、大都市での便利な生活とは異なるもの。
でもその代わり、マルシェや狩猟のある生活で、季節の移り変わりをゆっくり愛でることのできるところが利点です。
- 銀行や郵便局も、2時間の昼休み!
- 狩猟が盛んなので、ウォーキングにご用心!
- マルシェで季節を感じる!
- ネットショップがお役立ち!
- 田舎生活のノウハウは、お隣さんから教わる!
この記事は3分で読み終わりますので、最後まで読んでいってくださいね。
第10位:2時間の昼休み
フランスの田舎生活はのんびりです。
多くの店は朝9時に開店し、12時から午後2時まで「2時間」の昼休みを取り、午後6時にシャッターを閉めてしまいます。
この2時間の昼休みが、慣れるまで一苦労!
銀行、郵便局、薬局もしかり!
特に困るのが、銀行、郵便局、薬局、役所です。
わが村の郵便局に至っては、午前のみの営業で、午後は休業!
午前の営業時間を逃したら、急ぐ場合は隣町まで行かなかければいけません。
村のスーパーマーケットも昼休み
幸い、大型スーパーは最近になってようやく、昼休みを取らずに営業するようになりました。
しかし、わが村の小さなスーパーマーケットは、午後1時から午後3時半までしっかりお昼休みを取ります。
よって、村のスーパーしか利用しないご高齢の村民などは、昼ご飯の食材を午後1時までに購入し、夜ご飯の食材を午後3時半以降購入する、というお買い物形態に。
第9位:日曜日は休業日
フランスの日曜日は、家族が集う休養日であるゆえ、スーパーをはじめとするすべてのお店がお休みです。
例外的に午前中のみ開いているのは、町の焼き立てパン屋さんだけ!
家族の集う日曜ランチのバゲットと、デザートのケーキを調達すべく、人々が利用するためです。
あとは最近になってようやく、利用客の多い町のスーパーが午前中のみ、店を開けるようになりました。
日曜日のマルシェは縁日のよう!
とはいえ、我が家の近くには、毎週日曜日に「朝市」のマルシェが立つ村があるのでお役立ち!
日曜日の朝、のんびりマルシェを歩きながら、美味しそうな旬の果物や、焼き立てのクレープを購入するのが楽しみです。
日本の縁日のような気分で、食べながらそぞろ歩きがおススメです。
第8位:生活に必要な人がお友達
田舎生活のお友達の作り方は、大都市のそれと異なるもの。
家の修繕を頼んだ大工さんとお友達になったり、近所の美容師さんがお友達になったりします。
生活に必要な職人さんたちと親しくなり、食事に呼び合う関係に発展することもあるから驚きです。
大工や配管工がお友達に
我が家も、引っ越してきて早々に水漏れが発生し、近所の配管工を呼びました。
本当に「ご近所さん」であるということで、配管工の方がバーベキュー・パーティーに誘ってくれたを機に、今に至るまで親しいお付き合いが継続中。
また友人宅の食事会に行ったら、屋根を直してくれたという大工さんも呼ばれていてびっくりした、という経験もあります。
第7位:狩猟が盛んな田舎地帯
フランスは、特に広大な自然に恵まれた地方、田舎において、狩猟が盛んな国です。
秋から冬の狩猟シーズンになると、オレンジ色の帽子をかぶった猟師たちが、同じくオレンジ色の首輪をつけた猟犬を連れて、狩猟ゾーンに繰り出します。
狩猟免許の更新規定など、万全を期しているはずですが、狩猟中の事故は絶えず、一般市民を巻き込む事故も発生しているので、冬における田舎地帯でのウォーキングには注意が必要です!
獲物でジビエ食事会
シカやイノシシの狩猟が盛んな南西フランスこの辺りでは、冬の狩猟シーズンが終わった春に、獲れた獲物を給仕するジビエ食事会が、各町の狩猟連盟によって公民館などで開催されます。
シカは煮込んでシヴェにし、イノシシは網焼きステーキにしていただけるから、貴重な体験です。
通常12時半に食前酒で開始するジビエ会も、食べて飲んで笑って騒いで、終わるのは午後6時半頃!
最後のくじ引きでは、当選者にはシカのモモ肉など、ジビエが賞品として渡され、喜ぶ人もいれば、調理方法が分からず戸惑い人も!
ジビエを購入することも可能!
また狩猟期間中に、シカ肉やイノシシ肉といった「ジビエ」を購入したい人は連盟に連絡すると、一頭、または半頭単位で購入することができます。
でも、購入したジビエは自分で裁かなければいけないのが難点。
私は近くに住む元シェフという友人から、「裁いてあげるから、一緒にシカ半頭を購入しよう」と誘われ、裁いたシカ肉をロースト、シチュー、ステーキにして一冬楽しむことができました!
第6位:マルシェが生活の中心
町ごとに毎週特定の曜日に立つ朝市のマルシェ(marché)は、フランス田舎生活の中心です。
朝のお買い物に加え、ご近所さんと近況報告をしあう大事な社交の場。
また手に入る新鮮なものは、野菜や果物だけでありません。
大きなマルシェには、肉屋さん、チーズ屋さん、ワイン屋さん、パン屋さん、ケーキ屋さんから、アジア惣菜店、ローストチキン店まで並ぶので、手に入らない食品はないくらいです。
マルシェで町を愛でる!
マルシェの立つ曜日は、町ごと村ごとに異なります。
これを利用してこの辺りでは、「毎日異なる町のマルシェを楽しむ」という観光客が、たくさん集まるところ。
私も家族や友人が来ると、マルシェのある町を案内しながら、旬の野菜や果物に加え、特産のワイン、チーズ、生ハムを購入し、自宅に戻ってマルシェ・ランチを楽しみます。
第5位:季節を感じるマルシェ
マルシェには、地元で採れた新鮮な食材が並ぶゆえに、季節の移り代わりを敏感に感じることができます。
イチゴやアスパラガスで春の訪れを感じ、トマトやメロンで夏の到来を祝う次第。
旬のものはどれも甘く、私はニンジンがこんなに甘いものだとは、ここに来るまで知りませんでした!
夏の骨董市や夜市もおススメ!
春から夏にかけて天気の良い季節になると、フランスの田舎町では週末に骨董市や蚤の市が、頻繁に開催されます。
また食べ物屋さんやお土産屋さんが並ぶ、夜のマルシェ・ノクテュルヌも夏の風物詩。
クレープ屋さん、チュロス屋さん、綿あめ屋さんも並び、日本の夏祭りを思い出します。
第4位:ネットショップをフル活用
一番近い村の小さなスーパーまでも2㎞ある我が家では、多くの物をネットショップに頼る傾向に。
車を走らせれば大型スーパーマーケットやホームセンターのようなお店もあるけれど、ガソリン代を考えるとやはりネットが便利です。
子供の衣類や文具、スポーツ用品から、家のペンキやランプ、ソファまで、何でもまずはネットで探すのが効率的。
配達の受取場所は、村のスーパーか郵便局
そして小物の場合、配達の受取場所は、村のスーパーか郵便局を指定します。
そうすると、配達代が無料になる場合が多いからです。
そのため、服などのサイズが合わないとそのまま返品の手続きができるよう、試着室を設けた郵便局もできたとニュースで聞いたときは、「なるほど!」と思わず感心してしまいました。
第3位:ネットの接続が不安定
インターネットを頼る一方、フランスの田舎は、WiFi接続が安定していないのも事実です。
家中みんなでをネットを使うと、誰か1人のタブレットの接続が遅かったりします。
先日も接続が突然切れてしまい、修復に丸1日要したこともあり、ネットを頼りに仕事をしている者にとっては、辛いところです。
携帯電話の電波も弱く
また、携帯電話の電波受信も、あまりよくありません。
私のスマホは家の中にいると、通話が困難なほど電波が弱いので、着信音を聞くとスマホを持って外に出ます。
雨の日や風の日は辛いですが、「スマホ通話は外で」が習慣となり、今では苦にならなくなりました!
第2位:お隣さんがアドバイザー
フランスの田舎暮らしで、有益なアドバイスをくれるのは、ご近所に住む「お隣さん」です。
引っ越してきて早々に、畑で取れたトマトやキュウリを持ってきてくれ、ここがトマトの一大産地であることを教えてくれました。
大量に収獲したトマトは、すべて煮込んで瓶詰にして保存するということで、これが「田舎暮らしの基本」という話。
新鮮イノシシ肉のステーキ
また猟師である隣のムッシュは、冬の間、シカ猟やイノシシ猟に出かけます。
ある日、ランチに招待されたので行ってみると、イノシシのステーキが用意されていました。
「スゴイね、獲れたて?」と聞くと、なんと路上で交通事故死した、新鮮なイノシシの肉だということ!
実際、このようにジビエをいただくのは日常茶飯事だという話で、これまた仰天させられました。
第1位:田舎特有の音
フランスの田舎には、いろいろな「音」が存在します。
最近よく都会から引っ越してきた人々が苦情を申し立てるのは、動物の鳴き声、教会の鐘の音、そして農作業をするトラクターの音です。
どれも田舎特有の音で、慣れてしまえば大したことはないのですが、やはり慣れないと特に、朝早くに鳴く雄鶏の声は強烈かもしれません。
犬もカエルも大合唱
田舎では多くの人が狩猟犬や、家畜と農工具を守る番犬を多頭飼いしており、柵をつけて庭に放しているので、前を通るとものすごい勢いで吠えたてます。
1匹が吠えると、もう1匹、次にお隣の2匹が吠えて、次のその隣の3匹が吠える、と言うように、最終的に10匹くらいが吠えたてる事態にも。
そして、農家のため池が多いので、カエルも多く生息し、春はカエルの大合唱があちらから、こちらから聞こえてきます。
さいごに
フランスの田舎暮らしは不便だから、のんびり気長に生活するよう人生観が変わります。
2時間の昼休みに、日曜日の休養日は、イライラしてもどうにもなりませんよね。
狩猟は危ないけれど、それは人々の生活の中に溶け込んでいるものだから、こちらは警戒心が必要ということに。
イライラしたり、警戒ばかりしていても仕方ないので、マルシェに出かけて人と交流し、旬の果物や野菜を愛でて、豊かで穏やかな気持ちを取り戻します。
また、ネットショップに頼るにもかかわらず、ネットの接続が不安定とはがっかりですが、それゆえそれを乗り越える知恵が生まれるというもの。
結局のところ、どんなことも焦らなければ何とかなるもので、フランスの田舎暮らしで学ぶのは、お隣さんや動物たちとの「共存」ではないでしょうか。
みなさんもこれをヒントに、フランスの田舎生活を満喫してみてください!
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