フランス田舎マルシェの活用術ベスト10!季節を愛でて節約も!?
先生の紹介
- 在仏20年。南西フランスは、ボルドーから100㎞ほど内陸に入った、美食の里「ペリゴール地方」にて、夫&子供2人と暮らしています。現地で驚くあんなことこんなこと。フランスの「今」をお伝えすべく、情報を発信させていただきます。よろしくお願いします。
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フランスの田舎生活で、マルシェが活用される理由とは
フランスと言えば、新鮮な野菜や果物が売られる朝市の「マルシェ」が有名です。
中世の面影を残す南西フランスのこの辺りでは、多くの町が13世紀から700年の歳月を超え、今でも毎週同じ曜日に同じ形態で、マルシェが開催されています。
フランスの田舎で、これほどにもマルシェが愛され、必要とされる理由とは何か?
「フランス田舎マルシェの活用術ベスト10」と称して、ご紹介していきましょう。
- 農薬が気になる人はマルシェでお買い物
- 質のよい地元の取れたて生産物を入手するならマルシェ
- 日曜日の散策にはマルシェを利用
- マルシェで買い物をして地元の経済発展に貢献
- マルシェで食べる分量だけ買って節約
- 旬の品を愛でるならばマルシェ
この記事は3分で読めるので、最後まで読んでいってくださいね。
第10位:健康を考えるならマルシェ
自分自身、そして家族の健康を考えるならば、マルシェが一番!
スーパーマーケットや商店で買う、国内外からやって来るさまざまな野菜や果物には、どんな農薬、添加物、保存料が使われているかわからず。
でも、マルシェで売られる地元産製品は、どこでどのように生産されたか明らかで、特にビオ(オーガニック)製品は、安心していただくことができます。
殺虫剤はいらない!テントウムシで害虫退治
我が町のマルシェに出店する八百屋さんは、近所の農家のお兄さんです。
春から夏の終わりまで、棚に並ぶ甘くておいしいイチゴに、「洗わないても大丈夫、そのまま食べられるから」と太鼓判。
実は、アブラムシを撃退するのに殺虫剤は使わず、「天敵であるテントウムシを使っている」と説明してくれました。
第9位:地球のことを考えるならマルシェ
エネルギーの節約や、大気汚染の抑制など、地球のことを考えるならば、マルシェが一番。
スーパーマーケットに並ぶ、遠くからやって来る製品は、保存のために包装され、輸送中は冷蔵保存され、そして排気ガスを振りまいて運送され・・・と、地球のためにはならないことばかり。
これに比べ、数キロ先で生産されたマルシェに並ぶ製品は、包装もなければ、冷蔵保存もされず、短時間の輸送でやってきます。
マルシェで山積みのサクランボ
この辺り、フランス南西部でもたわわに実るサクランボだけれど、スーパーマーケットに並ぶのは、南東部で生産されたものが主流。
どれもプラスチック・トレーに入れられた後、プラスチック・バックに密閉されて売られています。
これに対し、マルシェに並ぶのは地元の農家が摘んだもので、木箱に山積みになって売られており、注文したグラム数だけ紙袋に入れてくれます。
第8位:品質のよいものを求めるならマルシェ
地元で生産された、新鮮な品質のよい野菜や果物を求めるならば、マルシェが一番!
豊かな土壌で栽培され、熟したときに収穫され、その日のうちに運送された、マルシェの野菜や果物は、温室で季節を問わず育てられたスーパーマーケットのそれとは味が異なるというもの。
マルシェに上る旬の生産物は、味が異なるばかりか、栄養価も高いのが特徴です。
夏のごちそうはラタトゥイユ!
フランス、夏のごちそうは、ラタトゥイユ(ratatouille)です。
地中海料理として名高いものの、材料はナス、トマト、赤ピーマン、ズッキーニと、南西フランスのマルシェでもすべて揃います。
旬の野菜をオリーブオイルで、炒めて煮込んだだけのシンプルな料理ですが、実に濃厚な味が特徴。
旬の野菜とは、こんなにおいしい物なのかと感動します!
第7位:レシピを聞くならマルシェ
野菜や果物の調理方法や保存方法などを聞くならば、マルシェが一番!
マルシェでは生産者が直接、自分の作った野菜や果物を売るので、知りたいことがあれば、なんでも聞くことができます。
これはスーパーマーケットではできない、貴重な体験です。
フランスで有名なズッキーニの花の天ぷら!
いつもいろいろ教えてくれる町のマルシェの兄さんは、農家でも直売を行っています。
先日買い物に行くと、お兄さんは畑でズッキーニの花を摘んでいました。
「何に使うの?」と聞くと、薄く衣をつけて天ぷら(Fleurs de courgette poêlées)にすると美味しいという話でした!
第6位:日曜日を充実させるならマルシェ
せっかくのお休みを、ゆったりのんびり過ごしつつ、体も心もリフレッシュさせたいならば、マルシェが一番!
マルシェの香りと彩りに誘われて、あてもなくそぞろ歩くのが心地よいもの。
そして最後は、マルシェ広場のコーナーにある小さなカフェやビスロトで一休み。
スーパーもお休みだから、マルシェに行こう!
フランスの日曜日は、スーパーマーケットも休店日。
遠方から来た友達と何をしようか・・・「そうだ!マルシェに行こう」となるわけです。
町案内をしながら、旬の野菜や果物を愛でて、特産のチーズや焼き菓子を紹介し、お土産にラベンダー柄のティータオルを推薦。
そして最後にカフェでコーヒーを片手に、マルシェを行き交う人々眺めながらおしゃべりすれば、田舎ののどかな解放された時間をたっぷり満喫することができます。
第5位:商人と友達になるならマルシェ
活気のある賑やかな市場で働く商人さんとお友達になるならばマルシェ!
同じマルシェに数回通うと、顔なじみの八百屋さん、果物屋さん、お土産屋さん、洋服屋さんとお友達になることができます。
「ボンジュール」から始まり、「お元気ですか?」と小さな会話を交わすだけで、自分がマルシェで認められる存在になったような気分に。
リンゴ売りのマダムはいつも陽気!
日曜日にそぞろ歩きを楽しむ近所のマルシェで、いろいろな種類のリンゴを売るマダムはいつも陽気で、子供たちに声をかけては、1個おまけしてくれます。
また子供たちに「カワイイね」と話しかけて笑わせてくれる、スカーフ売りのムッシュは、昔日本人女性と暮らしていたとか。
「日本人は全部タダ」と言い、その後に「見るだけなら」という冗談まで披露し、いつもいろいろな話を聞かせてくれます。
第4位:地元経済を支えるためならマルシェ
地元の生産者から製品を購入して、地元経済を支えるならばマルシェが一番!
みなが家の近くの小さなマルシェで、果物、野菜、チーズ、肉を購入すれば、地元の農業発展に大きな影響を与えるというもの。
儲かった農家は生産を拡大し、さらには雇用の拡大にも発展する可能性が。
マルシェの八百屋さんも事業拡大!
地元で農家を営むマルシェの八百屋さんも、徐々に事業を拡大しています。
最初はトマトとキュウリにイチゴしか売っていなかったものの、ナス、赤ピーマン、ズッキーニと次第に品種を拡大。
数年前には大きな直売所を建てて、屋根の上にはソーラーパネルを敷き、温室の電力を賄えるようにしました。
第3位:節約したいならマルシェ
地元で生産された野菜や果物を、直接生産者から購入して節約をするならば、マルシェが一番!
スーパーマーケットの製品は、輸送代や仲介料が上乗せされて割高に。
またスーパーの特売で大量に仕入れられた製品は、安くても甘みが薄かったり、味がしなかったりすることが多くあります。
計り売りが便利でお得!
スーパーでは1㎏や2㎏の大袋で、安く売られる野菜や果物だけれど、使い切る前に腐らせてしまうことしばしば。
でもマルシェならば多少単価は高くても、計り売りで必要な量だけ買えるから無駄にならず、最終的には節約できます。
また小ぶりなズッキーニやニンジン、ポワロ―(ポロネギ)が好きな私は、断然マルシェの方が買いやすいです。
第2位:野菜や果物を新発見するならマルシェ
知らない野菜や果物を見つけて挑戦するならば、マルシェが一番!
マルシェでは近年、バターナッツかぼちゃ、パティパンかぼちゃ、パースニップといった、「忘れられた野菜(légumes oubliés)」を再び栽培して、食卓に戻そうとする動きが流行。
これを機に、消費者は新たなレシピに挑戦し、新たな味を覚え、新たな発見を喜び、家族や友達と話題をシェアするように。
セルリアック、コールラビ、キクイモに挑戦!
こちらに来て挑戦したのは、芋セロリと呼ばれるセルリアック、キャベツやブロッコリーの茎に近い味がするコールラビ、そしてフランスではトピナンブールと呼ばれるキクイモです。
セルリアックとコールラビはサラダにしたり、オーブンでチキンと一緒にローストしてみたこともあります。
でも一番美味しかったのはキクイモのローストで、独特の味と食感がなんとも病みつきに!
第1位:季節を感じるならマルシェ
季節を感じるならば、地元農家が旬の野菜や果物を売るマルシェが一番!
マルシェに並ぶイチゴを見て春を、メロンを見て夏を、リンゴを見て秋を、そしてミカンを見て冬を感じます。
それから花屋さんで売られる、3月のミモザ、9月のほおずきも好きです。
旬の食べ物から恩恵を受ける!
また旬の野菜や果物には、シーズンごとに必要な栄養素が含まれており、それをフルに摂取することができる次第。
例えば夏のトマトやキュウリ、スイカには脱水を防ぐべく水分が多く含まれています。
そして冬のミカンやブロッコリーには、風邪の抵抗を強めるビタミンCやミネラルが豊富に含まれています。
さいごに
この辺り、南西フランスに広がる13世紀の中世都市は、商業を繫栄させるために中央に広場を設け、マルシェが開けるように設計されました。
それが700~800年の時を経て現在に至るまで、生産者および商人と消費者の需要を満たし、地元経済の大きな役割を担っているというわけです。
それと同時に、住民の憩いの場、社交の場であり、観光客が特産品を愛でる機会を与えてくれるマルシェ。
滞在の際には、フルにご活用ください!
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