ロンドンボーイ~イギリス人の彼との生活~

手を繋ぐカップル
イギリス

今回は、イギリス在住ライターのサカエがお贈りします。

ロンドンは大好きな街。

私は、留学先でもあるロンドンで、素敵な男性と出会いました。

きっかけは、おしゃれなカフェ。

ひょんなことから、お付き合いが始まる事になりました。

シャイで、ロマンチックな彼ではないけど、そんな彼のことが大好きです。

そんな私と、イギリス人の彼との、出会いからお付き合いまでを、お話していこうと思います。

出会い

テーブルの上に開いて置いてある本

私は、当時ロンドンの美術学校に通っていました。

近くには、学校の帰りによく行く、ギャラリー兼カフェがあります。

そこには、アートブックを扱う、小さな本屋さんが入っていてました。

私は、デザインの本を見るために、頻繁にそこへ行っていたのです。

学生でお金もなく、本の価格が高い事もあり、いつも通り、立ち読みをしていました。

デザイン好きなの?

ある日、いつものように本を眺めていたら、店員さんが「デザイン好きなの?」

と声をかけてきました。

私は、「はい」と答えると。

「こんなのはどう?」と、おすすめの本を幾つか選んでくれたんです。

それは、私が普段あまり選ばないような、セレクトだったので、とても新鮮でした。

普通のイギリスボーイ?

その店員さんの印象は、ストリートブランドを着ている、良くいるおしゃれな男の子という感じ。

でもその人は、アートやデザインに詳しかったのです。

私の知らないアーティストや、作品について、色々と教えてくれて驚きました。

「ただのバイトの店員さん」じゃなかったですね(笑)

それが彼との出会いです。

お友達期間

外を歩くカップル

それからは、お店に行くと、ちょくちょく会話をするようになりました。

新しい本が出たら、見せてくれたり。

「あそこのギャリーでこんなエキシビジョンやってるよ」と、教えてくれたり。

顔見知りの店員と、お客という感じの日々を、過ごしていました。

お誘い

「今日はもう仕事が終わるんだけど、お茶でもどう?」

急にある日、彼から言われた言葉です。

まぁ、お茶くらいならいいかと、近くにあるカフェでお茶する事に。

そこで彼が、映像作家である事。

猫を飼っている事。

普段、どんな映画を観て、どんな音楽を聞いて、どんな本を読むか。

などなど、色々な話を聞かせてくれ、私と好みがよく似ていたのが分かりました。

これがきっかけで、意気投合したのです。

すっかり仲良しに

話に夢中になってしまい、外が暗くなるまで話しました。

そして、彼といると、気が楽でなんでも話せる事に気が付きました。

その日以来、たまに外で会うようになり、食事をしたり、展示を観に行ったり…。

時には、彼の好きなライブにも行ったのです。

学校の課題に追われ、あまり出かけない私を、彼は色々な場所へ、連れて行ってくれました。

彼といると、生活にハリが出る気がしたのです!

芽生え

蕾

その頃、彼は優しいしあれこれ気を使ってくれるし。

「もしかしたら、私のこと...。」と、思ってしまいました。

「いやいや、彼は誰にでも優しいし、友達として仲良くしてくれてるだけ」と、思い直し。

「自惚れるな自分」と、傷つくのを回避していました。

何より、「どうせ遠距離になってしまう」、という気持ちもあり。

せっかく仲良くなったのに、友達じゃなくなるのは、嫌かもと思ったのです。

ショック

その数日後。

彼が、他の女の子と仲良さそうに歩いているのを、偶然見かけてしまいました。

「ほら、やっぱり!」という気持ち。

「好きにならなくて良かった…。あぶなかった…!」

まあ、少し寂しい気持ちにはなりましたけどね。

けど、まぁそういうことなら、仕方ない。

あまり気にせず、今まで通り仲の良い友達として過ごす事にしました。

きっかけ

寝転がって見つめ合うカップル

いつものように、彼に会いに行ったある日の事。

「この間、一緒にいた男は誰なの?」

彼は、どことなくそっけない態度で、こう言いました。

誰のことだろう、同じクラスのアンディのことかな?と考えました。

すると彼が、少し寂しげな感じで、「付き合ってるの?」と、言ってきたのです。

その時、質問の意図が、よくわかっていなかった私は。

「付き合ってないけど、どうして?」と、彼に言いました。

まさかの展開

彼はなんと、こう言ったのです。

「僕の気持ちに気づいていながら、どうしてそういうことをするの?」

え?

気づいていたかと聞かれれば、気づいていなかったですけれど…。

いや、そうかなと思った時もあったけれど…。

確信するほどの態度というか、雰囲気が今までなかったと思うんですけど?

というのが、正直な思いでした。

「私、知らなかったし、好きだとか言われなかったし...。」

と、私が答えると、彼から意外な返しが。

イギリス人はシャイだった

「イギリス人はシャイだから、そういうことは言わない、交際を申し込んだりしない」

その時私は、「イギリス人は愛情表現を、ストレートに言わない」。

ということを、思い出しました。

それに、イギリス人は、ベタベタとスキンシップをするような、国民性でもありません。

でも、彼の場合あまりにも、言わなすぎるというか。

仲の良い、友達の雰囲気だったので、分からなかったのです。

勝手にイメージを作っていた

私の中で、ヨーロッパの男性は、愛情表現をストレートに言うイメージがありました。

または、態度で示すものだという、勝手なイメージがあったのかもしれません。

もちろん、どこの国の人でもシャイな人もいれば、愛情表現どストレートな人もいるでしょう。

しかし、どうやら彼は、とてもシャイで「甘い雰囲気を出すのは苦手なタイプ」だったようです。

告白?

そんな感じの微妙な告白(?)で。

「嬉しい!私も好き!」という展開にはならず…。

「えっと...え、付き合うの?」

というような空気になり、彼の態度もハッキリしません。

「...じゃあ、僕のガールフレンドになってくれる?」

最終的には、彼に無理やり言わせたような、感じになってしまいました。

全然ロマンチックじゃなくて、申し訳ないです…。

交際

街並みを眺めるカップル

そんなこんなで、付き合う事になった私たち。

しかし、突然ラブラブな雰囲気に、なる訳でもありません。

相変わらず、仲の良い友達みたいな関係です。

私としても、「甘い雰囲気が好きなわけでもない」ので、これくらいが丁度良いと感じています。

意外と遠距離恋愛は楽

私が、帰国してからも、お互いの国へ行ったり来たりを繰り返しました。
いわゆる、遠距離恋愛です。

それは、意外と問題なく、継続できました。

スマホがあれば、いつでもメッセージのやり取りができます。

会えない期間は、お互いに自分の仕事や、生活に集中しました。

そして、会える期間は、2人で目一杯楽しんだのです。

離れていても、何も問題ありません。

ついに同棲生活が

料理を作るカップル

こうして、遠距離恋愛の暮らしが、2年ほど続いたある日。

彼が、東京を気に入っていたこともあり、東京で同棲をする事になったのです!

今は、私と彼の2人と、猫1匹で一緒に暮らしています。

私が、ロンドンにいた頃は、イギリス人の彼と東京で暮らしているなんて。

そんな未来は、想像もしていませんでした。

ヨーロッパの男性との恋愛は、もっと甘く、ロマンチックなものだと思っていましたけどね。

でも私には、今の彼ぐらいの関係が、心地よかったのです。

たまたまイギリス人だっただけ

結局は、日本人だとか、イギリス人だとか関係なく。

お互いの、相性なんだと思います。

出会った人が、たまたまイギリス人だっただけ」だと思います。

それでも、大好きなロンドンで素敵な人と出会い、こうして今の暮らしがあるのは、本当に幸せな事です。

さいごに

仲良く散歩するカップル

たまに、彼が作ってくれる、茹で過ぎのふにゃふにゃパスタ。

イギリスのパスタは、基本的にふにゃふにゃで、アルデンテという概念はありません。

基本的に味付けもないため、「ソースやお好みの調味料で食べてね」というスタイル。

私達2人の関係も、「まだ味が付いていない、ふにゃふにゃのパスタのようなもの」。

今後、私たち次第で、どのような味付けにも、自由に変えることができます。

いずれ、アルデンテに茹でることができる日が、来るのかもしれませんね。

これから2人に、どんなことがあるかは誰にも分りません。

後悔のないように、彼と今を精一杯楽しんでいきたいと思います。

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