ウソみたいなイタリアの医療事情!ベスト8

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イタリア在住ライターのオオツカがお届けします。

あなたがもしイタリア人と結婚することになったら、避けては通れない道があります。

それは、日々の生活で必ずお世話になる医療制度!!

言葉の壁はもちろん、医療システム、お医者さんの対応もイタリアと日本では全く違うんですよ。

私はこの9年間のイタリア生活で、信じられない体験や、ウソみたいな発言をするお医者さんにたくさん出会いました。

今回は、そんなイタリアの医療についてご紹介したいと思います!

第8位:イタリアの救急医療病院に入院⁉

悲しむ女性

とある夕方、私になんだか手足がしびれる感覚が襲ってきました。

数時間もすると、そのしびれる範囲は広がってきたんです。

まさか頭の血管が詰まった?!」と青ざめてしまった私。

早く病院に行かなくちゃ!

でも焦った時にはもう遅く、時間は午後の18時になっていました。

この時間は、もう公立病院の救急しか空いていません

なので夫を急かし、その病院に連れて行ってもらうことにしたんです。

病院には無事到着!

幸いなことに、待っている人はいませんでした。

そのため、すぐに救急病棟の診察室に通してくれたんです。

え?遅くない??

けれど、待てど暮らせどお医者さんはやって来ません

「私の体、大丈夫かしら・・・」

ひんやりする診療室のベッドに横たわり続ける事、なんと30分(笑)

やっとのこと、お医者さんが登場しました。

お、遅すぎる・・・。

第7位:なんだかテキトウな対応…

笑う女性

「どうしましたー?」

若い女医さんが軽いノリでそう聞いてきました。

症状を説明すると、意味の分からない質問をされたんです。

女医「今日なんか変わったことありました?」

答えるのに戸惑っていると、夫がこう答えました。

夫「今日は娘の小学校入学の1日目でした」

女医「きっとそのせいよ、ママが娘さんの代わりに緊張しちゃったんじゃない?

えっ!?それが診断ですか!?

続けて「ま、念のために血液検査しとこうか」と部屋を出ていってしまったんです。

医者の態度が一変

相談する医師

血液採取をして30分後、結果を見て女医さんの表情は一変!

なんと、ヘモグロビンの値が通常の半分もない、超貧血状態だったのです。

例えるならこのヘモグロビンの値は、出産で大量に血液を失った後と同じぐらいの量。

「体のどこからか出血してる可能性があります!入院です!」

きちんと検査をしてもらう

そこからは、怒涛の速さで病室に運ばれました。

さらに点滴がつけられ、翌朝には胃カメラを含む様々な検査が行われたんです。

結局、大事には至らなかったわけですが、あの時血液検査をしていなかったら、緊張のせいと帰宅させられていたんですよ(笑)

イタリアでは、納得のいかない診断をされる時もあるでしょう。

でも、食い下がりきちんと検査をしてもらう事が大切だという教訓を得た体験でした…。

第6位:病院食もイタリアン!

イタリアン

イタリアの病院に入院すると、びっくりするくらいイタリアンな病院食が出てきます!

例えばこんな感じ!

朝食はコーヒーから

朝食の時間になると、コーヒーのいい香りが漂ってきます。

イタリアでは朝食はシンプルなので、コーヒーにロゼッタと呼ばれるパン、それにバターとジャムのみ。

こんな感じで朝食は、少し少なめ♪

お昼はガッツリ♪

朝食が少ない代わりに、昼食はガッツリ食べることができます

私がいただいたのは、プリモに野菜のスープ。

そして、手のひらの倍以上ある巨大ミラノ風カツレツ!

さらに、つけ合わせのインゲンが、モリモリお皿に載っています(笑)

そして、デザートのフルーツもオマケ程度にあるくらい♪

気にあるお味のほうは、私が今まで食べたどのミラノ風カツレツよりも美味しく感動しました!

入院はしたくないけど、あの病院食はまた食べたい!

そんな感じの病院食生活でした(笑)

第5位:気になる入院費用は?

ユーロ

さて、気になる入院費についてです。

金額についてですが、これはすべて医師の判断によるものが多いんですよね。

なので、一概にいくらかかるというのは、お答えが難しいところ。

さらに私が日本で病院にかかったのが、遠い昔なので比較はできません。

でもそこまでの違いはないと思いましたよ!

今回、私が救急病院にかかったときの金額はこんな感じでした↓

血液検査18ユーロ
救急受診料15ユーロ
点滴10ユーロ
婦人科受診料18ユーロ
婦人科超音波検査31ユーロ
入院費用無料
(基本二人部屋にシャワートイレ付き、食事も無料)

第4位:イタリア人は薬局頼り!家には薬の山が⁉

薬

私がイタリアに移住当時、義母の家にあった薬棚にとても驚きました。

風邪薬、塗り薬、咳止めシロップ、目薬などなどまるで薬局のように並んでいたんですから!(笑)

でも暮らしていくうちに、これはイタリアの医療システムと関係していることがわかってきました。

ホームドクター制度

イタリアでは、1人1人に決められたドクターがいます

なので、まずけがでも病気でも、そのドクターのところへ行って診察を受けるんです。

専門病院に行けるかどうかは、ホームドクターの判断しだい

それ以外は、ホームドクターが書く処方箋を持って、薬局で薬を買って帰るんです。

そのため薬局選び、そしてお気に入りの薬剤師さんを探すのはとても重要!

ママたちの間でも「あの薬局のあの薬剤師さんは、子供関係のお薬に詳しいよ」。

あの町の薬局は薬がたくさん揃ってる」なんて、よく情報交換がされています♪

イタリアにいると薬が詳しくなる

私の家にも薬専用の棚があって、子供専用、大人専用と膨大な量のお薬があります

私も薬局に通ううちに、ずいぶんと薬に詳しくなったのは言うまでもありません(笑)

ちなみに、ホームドクターの診療は無料です。

でも、ホームドクターが処方したお薬は自己負担で買うのでちょっと注意。

第3位:ホームドクターって自分で選べるの?

医者診察

では、私たちに一番身近なホームドクターは、自分で選べるのでしょうか?

実はこれ、国民健康保険に加入した時に勝手に決められてしまうんですね

私の場合は自動的に、夫のホームドクターが割り当てられたようです。

ちなみに言うと、私のホームドクターの口癖はこれ。

「気のせいです」「たいしたことありません」「普通です」

また希望をしたところで、滅多なことでは専門病院に行く許可は出してくれません

専門病院は予約が取れない

クリニック

たとえ専門病院に行く診断が出たとしましょう。

それでも公立病院の眼科、皮膚科、歯科、婦人科などの予約は至難の業です。

通常1~2か月待ちは普通

待ってる間に治ってしまうんじゃないかと、もう笑うしかありません(笑)

第2位:プライベートクリニック

医者

どうしても納得がいかなかったり、詳しい検査をすぐして欲しい時もありますよね。

その時は、プライベートのクリニックに行く手もあるんです!

クリニックは比較的すぐに対応してくれたり、英語が通じたり、最新の設備があったりと利点もあります♪

さらに受付や待合室も、まるでエステサロンのような高級感!

注意点が!!

でもそれだけ、高額な料金がかかる事も覚えておいてください。

ちなみに私も一度、プライベートの婦人科クリニックにお世話になった事があります。

でも1回の診療で100ユーロ(約13,000円)近くかかったのは、未だに忘れることは出来ません(笑)

第1位:子供に優しい病院スタッフ

赤ちゃん

イタリア人のいいところの1つは、子供にとてもやさしいところです。

それは病院でも、例外ではありません♪

私の娘には、エナメル質形成不全の歯が一本ありました。

歯を守るエナメル質がないことにより、早速虫歯ができてしまったんです。

トラウマにならないように

娘は7歳だったので、当然ドリルで歯を削ることに怖がっている様子でした。

その様子を見た歯科医は「歯の治療がトラウマになるとかわいそう」。

そういった理由で、全身麻酔の緊急オペを手配してくれました。

「治療は寝てる間にするし、好きなぬいぐるみを一緒に手術室に連れておいで」

娘に優しく、そう言ってくれたのです♪

手術当日は…

手術当日は、全身麻酔の管理をする麻酔科の医師、小児科の医師、そして歯科医の全員参加で準備が進みました。

私は中に入れなかったので、様子を外からうかがうだけ。

でも娘のベッドには、入れ替わり立ち代わり医師がやってきて手を握ったり、笑顔で話しかけたり緊張をほぐしてくれていたようです

あとで娘に聞いた話では、麻酔の香りが選べたそう!

ちなみにチョコレート、イチゴ、バニラの3種類のフレーバーでした(笑)

手術室から出てきた娘はすやすや眠っており、傍らには手術室で被る緑の帽子をかぶせられたぬいぐるみが座っていたんです。

そんな病院スタッフの優しさに、感激の1日でした。

さいごに

イタリアと日本の医療制度は違います

イタリアの病院での清潔さや、医療レベルは日本と同等。

でも、日本のように行きたい時に、行きたい病院に行けるということはありません

1番覚えておくこと

さらに日本との大きな違いは、イタリアではこちらから聞かない限り、詳しい説明をしてくれないところです。

イタリア人らしくおしゃべりが大好きで、処置中も他のスタッフとのおしゃべりに夢中なんですよ(笑)

万が一、お世話になることがあったら、1番覚えておかないといけない事があります。

それは、「納得のいくまで説明や検査をしてもらうこと」です。

それさえ覚えておけば、イタリアでの生活は問題ないでしょう♪

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