【スペイン三大祭】まるで火事⁉バレンシアの火祭り!見どころベスト4
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Question
スペインの三大祭りである火祭りにとても興味があります!
今度実際に見に行こうと思っているのですが、見所を教えてください!
suue さん 愛知県 30代 OL
教えて、先生!
皆さんは、スペインのバレンシアで開催される「火祭り」を知っていますか?
原始人の服を着て、たいまつを片手に、人混みを走り回るお祭りかしら!??
バレンシアの火祭りは、主にお人形のコンクールの為に開催されているのデース!
そんな火祭りの最大のイベントはこんなカンジ!
- マスクレタショー
- ファジャス
- ニノットコンクール
この記事は【5分】でササ―ッと読めマース
今回は、実際に参加してたその様子をご紹介しますね!
Contents
スペインの三大祭り!
たくさんの人が集まる、お祭りが大好きな国民の住むスペインでは、いつもどこかでお祭りが開かれています。
そんなスペインで、三大祭と称されるのがこの3つ!
迫力満点の「パンプローナの牛追い祭り」と、華やかな民族衣装が人気の「セビージャの春祭り」、そして今回ご紹介する「バレンシアの火祭り」です。
三大都市で行われる大きなお祭り
ちなみに火祭りはスペイン語で、「Las fallas de Valencia(ラス・ファジャス・デ・バレンシア)」と呼ばれています。
毎年3月、バルセロナから南に位置する、スペイン第3の都市バレンシア県の中心で行われているんですよ♪
バレンシアの「火祭り」とは?
2016年には、ユネスコの無形文化遺産に登録された歴史あるこの火祭り。
元々の起源は、3月19日に大工たちが「サン・ホセの日」を祝うために道具を焼いた事が始まりとされています。
スペインでこの火祭りは「春の風物詩」となっており、春を呼ぶお祭りだと表現されますよ。
伝統的な催しがたくさん
バレンシアの火祭りは、2月終りの週に執り行われる「Crida(クリダ)」と呼ばれる開会宣言から始まります。
そして、3月19日のクライマックスに向けて徐々に盛り上がっていくのです。
1ヶ月にも及ぶ長いお祭り期間には、観光客も地元民も楽しめる伝統的な催し物がたくさん♪
そこでここからは、見所満載な火祭りをポイントを押さえてご紹介します♪
第4位:Ninot(ニノット)
お祭りの最初の期間の催しは、「Ninot(ニノット)」と呼ばれる小さな人形のコンクールです。
小さなと言っても、大きさは1メートルほど。
それに、ダンボールで出来ているとは思えない精巧さなんですよ♪
だれでも投票できる
火祭りのメイン日程の3月15日までは、広場や博物館などで展示されます。
その中から気に入った人形には、誰でも投票できる仕組みになっているんですよ♪
そして、1位に選ばれたニノットはバレンシアの火祭博物館にて保管、展示されます。
第3位:Mascletá(マスクレタ)
3月に入ると、19日までの毎日14時に市庁舎前の広場で、「Mascletá(マスクレタ)」と言う爆竹を使ったショーが行われます。
実は何を隠そうスペイン人たちは、特にバレンシア在住の人々は爆竹で遊ぶのが大好きなのです!
爆竹のショー
普段はもちろん、道で爆竹を鳴らすことが法律で禁じられています。
ですが、火祭り期間中はそれが解禁されるとあって、大きな盛り上がりを見せるのです。
たかが爆竹とお思ったあなた!この迫力を見たら驚かずにはいられませんよ!
世界でもここだけ!
ちなみに、スペインで手に入れることができる爆竹は、昔懐かしい日本の物と大差はありません。
ですが、何百、何千の爆竹が一度に鳴り響くと、想像を超える音と共に煙が立ち昇り、地響きのような音が毎日5分間続きます。
おそらく世界でここだけの壮大な爆竹ショーを楽しみたいという方は、3月中にバレンシアを訪れましょう♪
耳を傷めないように注意
15日を過ぎると爆竹の量が増え、最終日19日になると音もとても大きくなるので、耳栓の持参をおすすめします。
観光客の中には、爆竹の音で鼓膜を痛めてしまう人もいるので注意が必要なのです。
ちなみに、筋金入りの爆竹好きのバレンシアっ子たちは、子供の頃から火祭り期間は爆竹で遊びます。
まだ歩き出したくらいの幼児が爆竹を投げるくらいです!
火を使わない特殊な爆竹とは言え、音はそれなりに大きいので、近くに投げられると本当に驚きます。
でも、近くに投げられて驚いても、どうか怒らないであげてください。
バレンシアの人たちは、1年に一度のこのお祭りをそれだけ本当に楽しみにしているのです!
第2位:Fallas(ファジャス)
2月の開会宣言からバレンシアの街は徐々にお祭りへの気持ちを高めて行き、メインのイベントは3月15日から始まります。
15日の朝には「Fallas(ファジャス)」と呼ばれる全ての人形が街の至る所に現れます。
巨大で高クオリティーな芸術品
前日の夜中から建設を始める物や、巨大な物になると数日前から建設が始まりますが、15日の朝には全てが出揃います。
このファジャスの姿は圧巻の一言です。
小さいものでも3メートルくらいから、大きなものだと20メール以上の巨大な張子人形はその姿も様々。
可愛らしいものから世の中を風刺したものまで、題材のカテゴリーは決まっていません。
映画やアニメを題材にしたものから前年にスペイン国内で流行した物、活躍したサッカー選手、注目を集めた政治家などの姿は毎年人形にされています。
地図をみて周るのがおすすめ
スペイン国内の動きも、ファジャスで感じ取ることができます。
ファジャスの設置されている位置は地図を貰うことができますので、色々回って見てください♪
ただ人がとても多く、特に巨大なファジャスが建設される市庁舎の前は、特に14時頃は人で進めなくなります。
周囲と距離が取れないほど人で溢れかえりますので、持ち物には細心の注意を払いましょう。
屋台にも注目
15日頃から街は完全にお祭りムードに包まれ、道路には屋台も出現します。
バレンシアの屋台は「Buñuelo(ブニュエロ)」と言うかぼちゃのドーナツやチュロスなどの甘いものが中心です。
とても美味しいのでぜひ食べてみてください♪
第1位:火祭りのクライマックス
バレンシアの火祭りのクライマックスは深夜10時頃に訪れます。
なんと!街中に設置された人形をなんと次々に燃やして行くのです!
それも建物に隣接した細い路地に置かれたファジャスも家を守るネットを装着し、更に消防士の立ち会いのもと順番に着火されていきます。
この火を免れるのはコンテストで一位になったファジャスのみ。
それ以外の人形は全て19日の夜に焼かれてしまいます。
燃えるファジャスの周辺にはたくさんの人が集まります。
火との距離は信じられないほど近く、私達日本人からすると熱くて逃げ出したくなるほどです。
感動のフィナーレ
一見すると危険極まりないお祭りに見えますね。
でも、ファジャスを手掛けた団体の人達が涙を流しながら崩れていく作品を見つめる姿に、火祭りの奥深さを感じもらい泣きしてしまいそうになりますよ。
さらに、市庁舎前の巨大なファジャスも、深夜1時頃に着火されます。
爆竹と花火、そして燃えていくファジャスで火祭りは幕を閉じます。
さいごに
今回はスペイン三大祭の一つ、バレンシアの火祭りについてお話しました。
奇抜なお祭りが多いスペインの中でも、群を抜いて盛り上がる火祭り。
日本では体験できないとても興味深いお祭りだと思います。
バレンシアだけではなく、スペイン中の国民が熱くなる火祭りですので、ぜひ参加して「熱量」を感じてみて下さいね。
あと!耳栓と、煙を防ぐハンカチと、異文化に対する心構えを忘れずに持って行ってくださいね。