オーストラリア人も驚愕!ちょっと変わった日本の食文化ベスト7
先生の紹介
- 初めまして。WEBライターのゆっぽと申します。
2024年1月~オーストラリアのシドニーで、SNSマーケティングを勉強しています。
大学を卒業後、これまで5か国での海外滞在歴があり(オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、オランダ、アイルランド)、約6年間にわたる海外生活を通して現地の文化と英語について学んできました。
これまでの経験を活かして、日本人から見た異文化での新しい発見や国際交流、価値観などについて読者のみなさまのヒントになるような記事の執筆を目指しています。
はじめに
今や世界中の人々に愛されている和食。
筆者も毎日美味しい日本食を食べられる環境で生まれ育って、改めて日本人でよかったなと感じています。
ところがいざオーストラリアで暮らしてみると、海外の人から見た日本食の七不思議が意外と面白いことに気付かされました。
今回の記事では、オーストラリア人が思わずびっくり仰天してしまう日本食のあれこれについて解説していきます。
記事の主なポイントは、以下の通りです。
- 毎回の献立が豪華すぎる日本食
- 何でも生で食べたがる日本人
- 日本とオーストラリアのお寿司の違い
この記事は5分で読み終わりますので、さいごまで読んでいってくださいね!
第7位:食パンが分厚い
日本のスーパーやパン屋さんに行くと必ず目にする食パン。
お米を愛するイメージが強い日本人ですが、ここ最近では朝食にご飯を食べるよりも手軽に摂取できるという点からパン派が増えてきている印象を受けます。
日本で見かける一般的な食パンは、6枚切りや5枚切り、そして喫茶店でよく見かける4枚切りあたりが主流です。
ところがオーストラリア人にとっては、これがとっても目新しいものに映るのだそうです。
一斤売りが主流のオーストラリア
オーストラリアのパンコーナーで食パンを手に取ると、まずそのボリュームに驚く日本人は多いです。
というのもオーストラリアでは日本のように、「〇枚切り」というかたちで食パンが売られていることはなく、基本的には一斤、すなわち600グラム単位でしか包装されていないのです。
そのため、留学やワーキングホリデー等で単身オーストラリア生活を始めるとなった場合、買ってきた食パンをすぐさま冷凍しないとカビが生えてしまい大変なことになります。
オーストラリアでは食パンは引き立て役?
一人暮らしで一斤の食パンをすべて食べ切るとなると、どうしてもそれなりに日数がかかってしまいますよね。
また、オーストラリアの食パンはまるで紙切れのごとく一枚一枚が薄くスライスされており、トーストする際に注意しないとすぐに焦げてしまいます。
聞くところによると、オーストラリア人は食パンよりも、パンに塗るスプレッドに対するこだわりが強いので、食パンはスプレッドを塗るための土台に過ぎないのだとか。
そんな彼らからしたら、日本の喫茶店でよく見かけるような分厚い食パンはまさにびっくり仰天なのだそうです。
第6位:魚卵を食べる
日本では高級食材として扱われ、お祝い事や特別な日に食べることが多い魚卵。
身近で目にする機会が多い魚卵だけでも、実は結構な種類があります。
・イクラ=鮭の卵
・かずのこ=ニシンの卵
・カラスミ=ボラの卵
・キャビア=チョウザメの卵
・たらこ=スケトウダラの卵
オーストラリアではかなりレアな魚卵
プチプチとした歯触りと濃厚な味わいが好評の魚卵ですが、オーストラリア人をはじめとする外国人には実はあまりウケがよくないことで知られています。
そのため、現地のスーパーや週末に開かれるマーケットなどをのぞいてみても、これらの食材を目にすることはほとんどありません。
一部のアジアンレストランや、日本食を扱う専門店でのみ購入することができますが、値段はかなり高めに設定されています。
見た目や食感が苦手という意見が多数
元々生魚を食べる習慣がないオーストラリアでは、こういった食材は毛嫌いされる傾向が強いようです。
現地のオーストラリア人に話を聞いてみたところ、生魚特有の臭みや食感、そしてちょっとグロテスクな見た目がどうしても受け入れられないのだとか。
魚卵を好んで食べる習慣は、生ものを適切に調理する能力に長けている日本人だからこそ生み出された食文化と言えるでしょう。
第5位:出汁の文化
イギリス文化が色濃く残っているオーストラリアでは、食べ物に関する味付けもどことなくイギリスに似通っている部分が多いです。
シンプルな味付けの場合は塩コショウのみで済ませるのがデフォルトになっているため、何を食べても淡白に感じられてしまうこともしばしば。
その一方で、味を濃くしたい場合にはケチャップやBBQソース、もしくはペリぺリソースと呼ばれるホットソースをたっぷりとかけて食材そのものの味をごまかしてしまうことさえあります。
オーストラリア生活で発症する味噌汁ロス
日本人がオーストラリアである程度生活をしていると、必ず一度は日本食が恋しくなる瞬間があります。
これは欧米特有の濃い味付けに飽きてくると同時に、日本食の繊細な味付けを自然と欲してしまうためです。
たとえそれがお味噌汁というシンプルな料理だったとしても、そこには言葉では表現することのできない、なんとも絶妙で深い味わいが再現されています。
コクや奥行きのある味わいに感動するオーストラリア人
これこそがまさに日本食が世界に誇る「出汁の文化」であり、それに魅せられているオーストラリア人も数えきれないほどたくさんいます。
揚げ出し豆腐や肉じゃが、だし巻き卵など、出汁を使った日本食は世界中の人々を虜にし続けています。
オーストラリアでも「だしの素」がブームの火付け役となる日もそう遠くはないでしょう。
第4位:おかずの種類が多い
「一汁三菜」という言葉にも表現されているように、日本食はおかずの種類が多いことでも知られています。
学校給食でも主菜や副菜、炭水化物などのバランスがとれた献立が並び、その充実さを垣間見ることができます。
オーストラリア人にとってはこれはとても驚くべきことで、旅行先のホテルや旅館などで、お膳に綺麗に盛り付けされた和食を目の当たりにして感動を覚える人も少なくありません。
ワンプレートが基本のオーストラリア料理
筆者が初めてオーストラリアでのホームステイを経験した際に、非常に驚いたことがあります。
それは毎日のディナーに出てくる料理が、メイン一品のみで完結するワンプレートディッシュが定番だったということです。
例えばオーストラリアでは有名なミートパイやラザニアなどは、そこに付け合わせのスープやサラダが付いてくることはほぼなく、シンプルにメインの料理のみが食卓に並びます。
ライスやパンが欲しければ追加注文しよう
フィッシュアンドチップスのような、日本だったらおかずとしてカウントされるような料理に関しても、オーストラリアではメインディッシュとして扱われ、そこに炭水化物がセットになることはまずありません。
外食先のレストランでも同様に、オージービーフのステーキを注文した際にライスやパンがセットで付いてくることはなく、別口で追加注文しなければならないケースがほとんどです。
オーストラリアのホストファミリーに日本食について話したら、「日本では毎日の食卓がまるでパーティーみたい!ご飯の支度をするのも一苦労ね!」と驚いていました。
栄養バランスを考えていろいろなおかずを取り入れる日本食の文化は、世界に誇れる美徳の一つと言えるでしょう。
第3位:職人が握るお寿司
今や「SUSHI」というワードが世界共通の言葉として確立しているほど、外国人に大人気のお寿司。
地元のオーストラリア人に好きな日本食を聞いても、十中八九「SUSHI!」という返答が返ってきます。
これに関しては日本人として大変誇らしい気持ちなのですが、実はその一方で少し複雑な思いもあります。
というのもここで彼らが意味している「SUSHI」とは、私たちが思い描いているような日本の伝統的な「お寿司」とは似て非なる食べ物だからです。
「SUSHI」という新たなジャンルの誕生
日本人経営のいわゆる「本物」の日本食レストランに行くと、板前さんによって丁寧に握られた本場のお寿司を堪能することができます。
ところが、ほとんどのアジアンレストランやスーパーで並んでいる「SUSHI」は、「SUSHI Roll」、いわゆる巻き寿司やのり巻きに近いかたちの食べ物になっています。
そして中の具材もアボカドやチキン、カリフォルニアロールなどが多く欧米風にアレンジされてしまっている場合がほとんどです。
「NIGIRI」よりも「ROLL」派なオーストラリア人
悲しいことに、多くのオーストラリア人はこの「SUSHI Roll」こそが本物の「お寿司」だと思い込んでいるふしがあり、実際の握り寿司の写真を見せると怪訝そうな表情を浮かべることもしばしば。
さきほども少し触れたように、オーストラリア人は生魚を食べる習慣がないため、日本でいう「マグロ」もオーストラリアではツナ缶で代用している実態があります。
もはやオーストラリア人にとっての「SUSHI」とは、まったく新ジャンルのローカルフードになっているようです。
第2位:卵かけご飯を食べる
突然ですが、みなさんにとって最強の「ご飯のお供」とは何ですか?
ふりかけや食べるラー油、キムチなど日本人にとってお米の良さを引き立てるための食材は無限に存在しています。
その中でも不動の人気ナンバー1として君臨し続けているのが、みなさんもご存知の「卵かけご飯」です。
シンプルかつ飽きのこない美味しさが、日本人に愛され続けている理由の一つとも言えます。
オーストラリアの生卵事情に驚き!
オーストラリアで卵を購入するときに、注意して見なければならないポイントがいくつかあります。
まずはじめに、オーストラリアの卵は日本で見かけるような透明なパックに入っていることはなく、一般的には紙でできた不透明の容器で売られています。
そして驚くべきことに、地元のオーストラリア人たちは卵を購入する際に、容器を開けて中身の状態を実際に手で触ったりして確かめてから買うのが当たり前になっているんです。
これはもちろん、卵が割れていたり、汚れがひどかったりといった事態が頻発しているがゆえの措置なのですが、日本人の感覚からすると結構驚きの光景ですよね。
消費期限も長いオーストラリアの卵
オーストラリアの卵は消費期限が約1か月程度と長めに設定されていることが多いです。
これは基本的にオーストラリアの卵は加熱調理をして食べられることを前提としているため、生の状態で食べてしまうとサルモネラ菌などにあたってしまう危険性も否定できないことを意味しています。
そのため、日本人が生卵をご飯にかけて美味しそうに食べている姿を見ると、とても滑稽に見えてしまうのだそうです。
みなさんもオーストラリアに行った際には卵の調理を怠らないように気を付けましょう。
第1位:納豆を食べる
これはオーストラリアに限らず、他の国でも一度は驚かれた経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
味噌や漬物、甘酒など日本の食文化においてなくてはならない存在である「発酵食品」。
それを代表する食べ物と言っても過言ではないのが、まさにこの「納豆」です。
タンパク質やカルシウムなど、栄養満点で筆者も日本にいた頃は毎日食べていたくらい大好きな食品です。
オーストラリア人が嫌いな日本食第1位?
ヨーグルトやチーズなど、オーストラリアでも発酵食品は多く流通しているので、オーストラリア人が発酵食品を軒並み嫌っているというわけではありません。
ただし、この納豆に関してだけは、どうしても理解できないという意見が筆者の周りでも続出しています。
その理由を尋ねてみると、やはりあの強烈な匂いに加えてネバネバと糸を引くビジュアルが耐えられない、という回答が返ってきました。
なかには、「あんな腐った豆を平気で食べるなんて日本人はどうかしている!」といった辛辣なコメントも。
確かに、納豆を生まれてから一度も食べたことがないオーストラリア人からすると、割とショッキングな食べ物に見えてしまうのは仕方のないことなのかもしれません。
ヴィーガンの救世主ともなりえる納豆
とはいえ、ベジタリアンやヴィーガンの人々も多く共存しているオーストラリアにとって、納豆は新たな価値を見出す可能性を秘めているとも言えます。
「騙されたと思って一度口にしてみたら、実は意外と美味しかった!」
そんな人々が今後増えてくれることを、陰ながらひっそり見守りたいと思います。
さいごに
日本人として日本で暮らしていると、当たり前だと思って特に疑問を持たなかったような事柄が、異文化に触れることによって実は普通ではなかったのだと気付かされることがよくあります。
それはもちろん、オーストラリア人から見た日本の印象についても同じことが言えます。
そうやって自身の既存の価値観を壊し、知見を広めていくことはとても良い経験になりますし、間違いなく今後の人生においてもプラスに働く場面がやってきます。
今回ご紹介した食文化の違いについても、どちらが良い悪いということではなく、異文化理解という観点から何か新しい気付きを得ることができていたら、大変嬉しく思います。
みなさんもオーストラリアへ渡航した際に、現地の人々とお互いの食文化について語り合い、意見を交換する機会があったらぜひ今回の記事を思い出していただければと思います。