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有名観光地に飽きた方必見!イタリアの田舎町が好きな私がおすすめするイタリア最北自治州トレント

デート中のカップルの後ろ姿
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海外旅行がますます手軽にできるようになってきたここ数年。

まだまだイタリアも、旅行先として人気の国のひとつとして上位にいます。

フィレンツェやローマ、水の都ヴェネツィアなどでは街全体が写真映えして、そんな街で出会う本場の料理は忘れらないほど美味しく感じられますよね。

海外旅行が気軽にできるようになったからこそ、せっかく海外に行くなら日本人が行かないようなマイナーな街を好む方も増えてきています

そこで今回はイタリア最北に位置する、トレンティーノ・アルト‐アディジェ自治州にある街、トレントについて紹介します。

ローマやナポリなどの南イタリアとは全く異なる街並みや食文化など、日本人旅行客のみならずアジアからの観光客もまだまだ未開拓の街.

なので、ヨーロッパの田舎町が好き!という方や有名観光地に飽きたけどイタリアにまた行きたいな~という方必見です!

トレンティーノ・アルト‐アディジェ自治州ってどこ?

トレントを中心としたトレンティーノ地域と、ボルツァーノを中心としたアルト‐アディジェ地域。

それをまとめて、『トレンティーノ・アルト‐アディジェ州』と呼んでいます。

イタリア語表記では「Trentino Alto-Adige」と書きます。

公用語が2つ?

イタリアに5つある特別自治州のひとつで、もともとはオーストリア・ハンガリー帝国領でもあったため、今でもボルツァーノを中心にドイツ語とイタリア語の両方が公用語として話されております。

その影響で、道路標識や看板、レストランのメニューなどもドイツ語とイタリア語の両方で書かれていることが一般的です。

アルト‐アディジェ地域は特に、オーストリア、スイス、そしてドイツの3か国との国境近くに位置しています。

なので、バカンスの時期には、高速道路や街中はドイツやオーストリアなどヨーロッパから訪れるキャンピングカーでいっぱい!

たびたびニュースなどで交通渋滞の問題が取り上げられていますよ。

トレントの見どころ

ドロミテ山脈とその土地を生かしたぶどう畑やりんご畑に囲まれているトレントは、まさに大自然に囲まれた街!

初めてトレントに来たときはその空気の綺麗さに感動しました。

中心地からは前後左右、山で囲まれています。

まさに八方ふさがり…

その立地を生かしたピノットを使ったワインは世界的にも有名で、日本のイタリアンレストランでもトレンティーノ産のワインを見かけることも。

ドロミテ山脈

ハイキングやトレッキングがお好きな方には、『ドロミテ山脈』がおすすめです!

年々、日本からもトレッキングツアーで来られる方も増えてきています。

世界遺産にも登録されているドロミテ山脈は、その神々しさとヨーロッパでもずば抜けた絶景が見られ、見る人は一瞬声を失うほど圧倒されますよ◎

マドンナ・ディ・カンピーリオ

トレントから北西に車で1時間半行ったところには、『マドンナ・ディ・カンピーリオ/Madonna di Campiglio』と呼ばれるイタリアで最も有名なスキーリゾート地です。

ドロミテのふもとなので、ヨーロッパ各地から暑さを凌ぎに観光客が押し寄せます。

イタリアのインテルやACミランなどの有名サッカーチームも合宿によく訪れるところで、街の騒がしさをすべて忘れさせてくれるような大自然が見られるのでおすすめです。

ここ一帯が自然保護区にもなっており、ハイキングコースも多数あります。

映えスポット

トレントにももちろん『ドゥオーモ』はあります。

ミラノのドゥオーモ大聖堂に比べると、大したことはないと感じる方もいるかもしれませんが…

こじんまりとしたドゥオーモとその前にあるドゥオーモ広場は、他のイタリアの広場とはまた異なった雰囲気を醸し出しています。

ドゥオーモの後ろには、岩のような山がそびえ立つ写真映えスポット!

ドゥオーモまわりの建物には何百年も前に書かれた絵画がいまだに残り、そこにいるだけで刻まれた歴史を存分に感じることができます。

トレントの生活水準は高い

こちらの上の写真のように、クリスマスシーズンになると巨大なクリスマスツリーがドゥオーモ広場に飾られ、幻想的なクリスマスの雰囲気を思う存分味わえます。

ドゥオーモ正面の道の両側に、トレント国立大学の学部の建物が立ち並んでいます。

トレント国立大学は経済学部をはじめ、イタリアで最も優秀な大学のひとつと言われています。

さらに、トレントの生活水準は非常に高く、他のイタリアの都市に比べても治安が大変良いです。

そのためイタリア全国からだけでなく留学で来るヨーロッパからの学生もわんさかいるので別名「学生の街」とも呼ばれています。

トレント大学

ちなみにトレント大学は、一橋大学経済学部と長崎大学経済学部と提携しているので、毎年日本人学生が数名留学で滞在しています。

日本の大学とも提携しているって、なんだか親近感が湧いてきますよね^^

ヨーロッパのお城好き必見!

ドゥオーモ広場から徒歩で10分もかからないところにあるお城、『カステッロ・ディ・ブオンコンスィーリオ/Castello di Buonconsiglio』。

お城は外から見るのも綺麗なんですが、私は断然城内に入場することをオススメします!

というのも、外観も綺麗ですが内観はまるで中世に来たかのようで、独特の雰囲気も味わうことができます。

特に現地在住の私がすすめるポイントは、城にある「トッレ アクイラ」(Torre Aquila)という塔内の部屋の壁です。

アンティークや絵画好きにおすすめ

塔内の壁ほぼ380度に、カレンダーのように1月から12月までの街や生活の様子がステテコ画で描かれています

それは、あっと息をのむような壮大な絵ではないにも関わらず、細かく描写された当時の市民の生活や祝い事の風景に誰もが魅了されます。

また城内からはトレント一帯を見渡すことができるスポットもあるので本当におすすめです。

ヨーロッパのアンティークや、絵画がお好きな方には必ず訪れてほしいところです。

トレントイチオシ湖

続いて、トレント在住の私がイチ押しする湖をご紹介します。

トレンティーノは内陸なので海はないのですが、イタリアで一番大きいガルダ湖をはじめ、遊泳できる湖が数多くあります

地元の人は、夏が近づいて来ると週末は一斉に湖に行って日光浴をします。

ただ、湖の水は海水に比べて非常に冷たいので、湖に入るときはくれぐれも水温度を確かめてからゆっくりと入るようにしたいところです^^;

厳選したスポットはココ

ご紹介したいイチ押しの湖はいくつかあるのですが…

今回は、トレントからのアクセスも簡単でとびっきり地元民からの支持がある湖。

ラーゴ・ディ・カルドナッツォ(Lago di Caldonazzo)」と「ラーゴ・ディ・トヴェル(Lago di Tovel)」をご紹介します。

さまざまな年代の地元の人に人気

トレントから南東に車で約30分ほど行ったところにある湖で、学生からお年寄りのカップルまでさまざまな年代の地元の人に人気の湖のひとつです。

キャンピングカー専用のキャンプ場もあるため、フレッシュな湖でのバカンスを求めドイツやチェコなどヨーロッパ各地から観光客が多くやって来ます。

夏は常にヨーロッパ観光客で溢れかえっていて、特にレストランやバーがあるビーチはバカンス期間はたくさんの人で埋め尽くされていますよ。

なので、私はいつも少し離れた地元の方しか行かない隠れた湖畔に行くことが多いです。

カルドナッツォ湖は面積が5,627 km²もあり、湖の周りを一周できるウォーキングコースがあるので、カルドナッツォ湖に行く際はぜひ湖の周りをぐるりとして人のいないプライベートビーチを探してみてください。

ラーゴ・ディ・トヴェル

続いてこちら、ラーゴ・ディ・トヴェル!

トレントから車で50km行ったところに『ラーゴ・ディ・トヴェル』があります。

トヴェル湖に行くには、どうしても山を遠回りするしかないのでアクセスは少々悪いですが…

トヴェル湖がある森を抜けると、突然エメラルド色の静かな湖が現れ、訪れる人はその透きとおった湖の色と森の静けさや美しさに癒されます。

湖の上を歩ける!?

冬になると、湖の水が凍り湖上を歩くこともできて楽しいですよ!

ここまで透き通った綺麗な湖って日本では見たことがない…。

トヴェルまで行くのに1時間ほどかかりますが、行く価値はあります!

時間の流れを忘れさせてくれて穏やかに時が経つのを楽しめるでしょう。

トレンティーノ伝統料理を食べたいならこのレストランに行け

「ここに行け」などと偉そうな言い方をしましたが(笑)

現地在住の私が自信を持っておすすめする穴場レストランをご紹介します!

FORST

まずはトレントご当地グルメを存分に楽しめる、こちらのレストラン!

FORST』というトレンティーノ・アルト‐アディジェのご当地ビールの会社が経営するレストランです。

フォルストビールもコスパ良く、様々な種類を楽しめることができます。

前菜プレートも人気

ご当地料理はというと、オーストリアの食文化が根強く残っているのが感じられるものが多く見られます。

たとえば、ブリュッセルと呼ばれるオーストリア風のソーセージ、トウモロコシ粉と水を合わせてスポンジのようになるまで火を入れて固めたポレンタ、カンネーデルリというパン粉とスペック、チーズまたはほうれん草をテニスボールほどの大きさに丸くしてバターで調理したもの、そしてキャベツを発酵させたクラウティなどなど。

もちろんトレント産サラミやプロシュート、いろいろな種類のチーズを乗せた前菜プレートも人気です。

プレッツェルが無料

またドイツで有名なプレッツェルというパンも無料でテーブルに持ってきてくれます

ピアッツァ・ドゥオーモから、200mもないところにありますので、中心地をぐるっとしてから食前酒としてフォルストビールを頼みつつそこでランチやディナーまでゆっくりと味わうことができるので大変おすすめです。

ご当地デザート、りんごとレーズンがたんまり詰まった焼き菓子「ストゥルーデル」もお忘れなく!

Uva e Menta

続いてはこちらも自家製ビールと地元民も美味しい!と言うピッツェリア「Uva e Menta」。

その独特なビールの種類と、ピザのバラエティーの豊かさは、何度食べに来ても飽きることはありません。

普通の丸いピッツァも美味しいですが、カルツォーネと呼ばれるピッツァの半分を三ヶ月型に折りたたんで焼いたものも、こちらで食べてもらいたいピッツァです。

こちらでも食前酒として、自家製ビールを味わいつついろいろな形のピッツァを食べ比べしてみてもいいかもしれません。

Antico Pozzo Santoni'S

最後は「Antico Pozzo Santoni'S」中心地でもよく行くレストランのひとつです。

値段がそんなに高くない割に、ピッツァ、パスタ、リゾット、お肉料理、魚料理などアンティパストからデザートまで幅広い料理を味わうことができるイチ押しのレストランです。

ここは中心地で働いているビジネスマンだったり、ママ友たちがランチしに来ていたりと、観光客を見かけることは滅多にありません

ロケーションも、広い通りの横にある細い抜け道の途中にあるため、普通に歩いていてもすぐに見つけることは難しく店内への入り口もこじんまりとしています。

しかし店内に入るとその内観は本当にお城の一部のようで、そのヨーロッパ感が食事時間を最高なものにしてくれます。

お店の方もとても愛想が良く、頑張って英語で話してくれたりおすすめを説明してくれ非常に心地よく食事を楽しめることができます。

シーフードパスタとリゾットも美味しいですが、マグロやかじきのなどの海鮮料理もおすすめです。

子牛のお肉料理もこちらでは人気があるので、一品ずつ頼んで肉魚両方を堪能してはいかがでしょうか?

さいごに

今回はほんの一部分しかご紹介できませんでしたが、この他にもたくさんの見どころがあるトレント。

ぜひぜひ機会があれば訪れてほしいです。

南イタリアからトレント、オーストリアのインヌスブルックを通過してミュンヘンまで電車一本でも行けるので電車の旅がお好きな方はイタリア~ドイツ縦断の旅を計画してみてはいかがでしょう!

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