フィリピンの学校、ここが日本と違って面白い!ベスト5

フィリピン

先生の紹介

Miyuki
13歳の息子を連れてフィリピン・セブ島へ親子移住。
元編集ライター。
子育て中の母親のためのNPO法人と株式会社をリモート経営中。

はじめに

フィリピン・セブ島では、多くの学校が8月に始業し、5月に終業します。

息子が通うインターナショナルスクールでは、ほぼ一通りの行事を終え、昨日はクラス写真の撮影がありました。

昨年7月下旬に制服採寸があり、制服を購入したのですが完成したのは翌年2月。

13歳で成長期真っ只中の息子は、5ヶ月で身長がメキメキと伸び、年中泳げる環境のせいかムキムキと筋肉をつけ、制服に袖を通した瞬間、「ビリッ!」と脇の下とお股が裂けてしまいました。

いつ完成するかわからない制服に限らず、日本の学校ではあり得ない環境に親子で戸惑い、笑い…。

そんな驚きと面白さにあふれたフィリピンの学校、ここが日本と違って面白い!ベスト5をご紹介します。

  1. 意外な持参物の用意が大変
  2. 授業は記憶力より思考力・表現力重視
  3. コスプレイベントで自分をアピール

この記事は4分で読み終わりますので、最後まで読んでいってくださいね!

5位:学校の連絡網にFacebookのメッセンジャーを活用

スマホを見る女性

フィリピンで最も活用されているSNSはFacebook。しかも人口の多いフィリピンなので、一人当たりの友達人数が1000人以上とびっくりするくらい多いのです。

そして学校や街で知り合ったフィリピン人から申請が来るのですが、プロフィールの顔が違いすぎて誰かわからないこともしばしば。

学校でTシャツ&短パン姿のお母さんが、マツエクしてドレスを着てポージングして、おまけに加工されているのですから!

日本では今や下火感のあるFacebookですが、保護者用と生徒用のFacebookメッセンジャーグループがあり、ここで全ての連絡が行われています。

個人情報保護の時代はまだ到来していないようで、学校のFacebookにじゃんじゃんと子供たちの顔が公開されています。

子供たちもFacebookアカウントが必要ですが、そもそも15歳以上でないと作れなかったような。。

4位:持参物の難易度が高い

カータブル

日本の学校でも実験や調理実習はありますが、フィリピンでもさまざまな体験の授業があります。

しかも、そのお知らせは「突然に」やってくるのです。

日本なら100円均一ショップへ駆け込めばなんとかなりますが、我が家から100均までは遠い!

直前に言われてギョッとした持参物はこちら

●適量のキャンディー包み紙とお菓子の包み紙(洗ったもの)→とりあえず必死で食べる

●アイスの棒3束→え!?3本じゃなくて!? 橋を作ってチームで強度を争ったそう!

●毛糸みたいに伸縮しない、太くも細くもない糸を適量→表現が全部適当すぎる!!

●6リットルの水を入れる空の容器2つ→12リットルの中身はどうする!

●リトマス紙→学校で常備しておいて〜!

●適量の蔓紫ほうれん草→市場に入ってもそんなの聞いたことも見たことないと言われる!

●全身白の服と靴→MUJIかユニクロくらいでしか見つけられないんじゃ…しかも高い!

でもちゃんとクラスのママやお友達が買える場所を教えてくれたり、分けてくれて、どうにかやり切ることができました。

この持参物のおかげでモールをハシゴして地理に詳しくなり、ママ友が増えたと言っても過言ではありません。

3位:いつ休みになるか、早帰りになるかわからない

靴を合わせているカップルの足下

始業時に年間行事表をもらいましたが、全くあてにならず学校がいつ休みになるか全く予想不可能なのです。

特にイベントが終わったら要注意!

プリンシパル(校長先生):「今日のイベントはみんな本当によく頑張りました。だから明日は休みです!」

生徒たち:「いえ〜い!」

私:「え!」

い、いくらなんでも急すぎやしませんか。ワーキングマザーには辛い。

そしてフェスティバルがしょっちゅう開かれるのですが、パレードによる通行止めや渋滞により、「今日は早く帰りますので、お迎えに来てください」とメッセンジャーの通知!

日本だと自分で登下校するので大きな問題はないかもしれませんが、フィリピンのインターナショナルスクールは親もしくは登録した親の代理人が送迎しなければなりません。

でも誰ひとり文句を言わないので、毎回「ケセラセラセラ」という言葉しか浮かばないのでした。

2位:授業は座学よりプレゼン重視、成績は点数より努力重視

学校説明会の際に、座学より実技重視というのは聞いていましたが、詰め込み学習がメインの日本とは大きく違います。

クラスでチームを組んで発表するので、チームで協力して本格的な資料を用意したり、スライドを見せたり、思考力や表現力が試されます。

しかもプレゼンテーションでボソボソ喋る子はおらず、抑揚をつけて人を惹きつける話術のレベルは、日本の社会人並みです!

というわけで、座学で暗記学習などをさせないので、テストも比較的易しいレベルです。

当初、英語力がなかった息子にとって一番の懸念は成績でした。フィリピン語なんて0点だってあり得ます!

ところが成績表を見て驚きました。点数はないけれど、授業に真面目に参加しいている、できないなりに調べて努力しているなどの姿勢も踏まえ、評価は80%以上!

一度、スポーツイベントで活躍したこともあってか、体育は90%以上の評価!「日本の学校よりいい成績じゃん」と言うと、本人もとてもうれしそうにしていました。

日本ではどんなに運動神経が良くて運動ができても、保健体育のテストの点数が取れない限り、いい評価はもらえません。これでは得意科目にはなりにくいですね。

自分で調べて発表するうちに、自分の興味や得意が見つかり、より専門的な学校に転校する生徒もいました。

受け身でなく、主体的な学習のあり方は今後、日本でも必要になってくるように思います。

1位:コスプレイベントが多い

2ヶ月に1回はあったのではないかと思われるイベントの中でも準備が大変だったのが、コスプレイベント!

なりたい職業、本の登場人物、クラスごとに一つの大陸や州をテーマにした衣装(息子のクラスはアフリカ担当)などなど。

親の力の入れようもすごくて、衣装はコスチュームショップでレンタルしたり、手作りしたり、本格的なリオのカーニバルダンサーやディズニープリンセスで溢れかえってテーマパークさながらです。

そして、一人ひとりが壇上に上がり、なぜそのキャラクターや仕事を選んだのか、担当した国の魅力は何かをこれまたエンターテイナーさながらに発表するのです。

それを見ている観客の生徒や保護者も拍手喝采で大盛り上がり!

フィリピンに親子留学するなら、日本から空手の道着や浴衣など、お気に入りのコスチュームを持参することをお勧めします。

さらに、イベントの合間にゴットタレントコーナーがあり、バイオリンや歌、ダンスなど、一芸を持っている生徒は誰でもステージで披露できます!

中にはすごいプロレベルの才能を持った生徒がいるので本当に驚きます!いや、きっと日本の生徒の中にもいるはずです。

そして翌日はもちろん、準備で大変だったでしょうからとお休みに。

さいごに

一部の韓国人は学童に通っているようですが、放課後に塾に通っている生徒はほとんどいません。

夜まで習い事に追われる日本の子供と違い、フィリピンの子供たちはとてものびのびとしているように思えます。

学生時代に自分の魅力や強みを知り、知的好奇心を育むことは、勉強以上に大切なことなのかもしれません。

才能と自信にあふれた自分なら、どんなことにもチャレンジできるし、人の良いところも認めることができる。

そしてそれを学校が評価できる仕組みも素晴らしく、日本でも一人ひとりの魅力が花開くようなイベントや学習スタイルを取り入れてほしいです。